こんにちは!
今回はE653系に関する記事を書いていきたいと思います。
1月に春の臨時列車の運転が発表されましたが、その中にE653系の特急鎌倉への充当という記載がありました。特急鎌倉は吉川美南~鎌倉を結ぶ特急で、かつてホリデー快速鎌倉として運行されていました。近年の使用車両は2018年までは185系、2018年以降はE257系500/5500番台となっており、特急化以降もE257系が使われてきました。そんな中、2024年の春臨ではE653系に変わることとなりました。今回E653系が使用されることにより、特急鎌倉号にグリーン車が設定されることとなり、その点でも面白い変更と言えそうです。ここで考えたいのが、2018年以降E257系が使われてきた鎌倉がなぜE653系に変わることになったのかということです。
E653系K70編成
E257系5500番台の捻出
考えられる理由としては、やはりE257系5500番台の実質的な定期運用を減らしたいという思惑があるでしょう。鎌倉の使用車両は2023年ダイヤ改正以降、OM-51,52編成のどちらかに固定されています。これは草津・四万やあかぎへにOM-53~55が使われることになったからですね。そのためこの2編成のみが使える状況でした。ここで特急鎌倉の運行頻度を考えてみます。特急鎌倉は臨時列車とは言えども、通年のほとんどの土日休日に運転されており、土日においてはほぼ定期列車となっています。一部時期には設定されないこともありますが、土休日の2/3以上は設定されている印象ですね。(冬臨では12月の設定回数は少なくなっていましたが、1,2月は毎週末設定されています。)そのためほぼ毎週末鎌倉にE257系を使うことになり、実質的に鎌倉以外のE257系5500番台の臨時列車は1運用しか設定できないような状況になっていました。そういった状況にあったE257系に余裕を持たせることに狙いがあるのではないかということですね。E653系はE257系に比べると直流区間の入線可能路線は少なくなっています。有効長6両の路線・駅には入線できません(あしかがフラワーパーク駅や土合駅、南武線など)し、富士急行への入線経験もありません。更に、中央線の狭小トンネルにも対応していません。しかし、鎌倉の運行区間ならば特段問題はありません。そのため、問題なく運行でき、なおかつほぼ定期運用状態の鎌倉にE653系を充当させてくことにより、様々な路線入線可能なE257系の予備を確保する狙いがあるのではないかと考えることが出来るのではないかということですね。こうすることにより、E257系を鎌倉以外で同時に2編成稼働させることも可能になります。汎用型特急のE257系に余裕を持たせる、こういった狙いがあるのではないかと考えることが出来るのではないかと思われます。
E257系5500番台
東大宮の波動用は現在、E653系×1、E257系×2、185系×2なので、OM-51~OM-55までが波動用だった時代の配置数まで戻すことが現時点ではできていますし、将来的に185系が引退するとしても波動用を3編成は確保できますから、このタイミングでE257系に比べれば直流区間での入線可能路線が少ないE653系をほぼ鎌倉専属にしてしまうのは、割と良い方策かもしれませんね。交直両用設備が生かせないのはもったいなく感じますが、そもそも東大宮に常駐している時点でほぼ直流車両のような使い方をするのは決まっていたでしょうから、特段問題はないでしょうね。また鎌倉にE653系を入れたことにより、E257系1編成が浮いたわけですから、将来的には185系の置き換えも可能な状態になっているのではないかと思われます。この辺りはこの1編成の使い方次第なのでどうなるか分かりませんが、本数的には185系無しでも成り立つようになっているように見えますね。
それにしても大宮支社は常駐のE653系を入れてから、だいぶ余裕が出来たように見えますね。先日の新幹線救済臨のような突発設定にも対応できましたし、U-102編成の波動用化は成功ですね。
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