こんにちは!
今回は高崎の211系に関する記事を書いていきたいと思います。
先日、高崎地区で活躍していた211系A10編成が廃車になったという記事を書きました。
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211系A10編成 廃車回送の様子
この廃車は高崎地区の運用減に伴うものであるという説明をしました。211系は今年のダイヤ改正でも運用数が削減されているので、廃車が発生することは計画通りの動きだったと思われます。しかし、A10編成ではなく、別の編成が廃車対象になっていたかもしれないのです。今回はA10編成は予定外の廃車だったのではないかということ、そしてこの編成がかつて高崎線のダイスターだったころのお話をまとめてしたいと思います。
廃車対象はA25編成だった!?
今回の211系の廃車、A10編成は2023年2月27日に踏切事故を起こし、修理されることなく、自走不能となったまま廃車になっています。昨年のA2編成や今年のA3編成の廃車回送が自走だったにも関わらず、A10編成はEF64による牽引だったのはA10編成が自走不能だったからなのですね。実はこの事故さえなければA10編成は廃車対象に選ばれていなかったのかもしれません。なぜそのようなことがわかるのでしょうか。ここには、2022年の春ごろから運用を離脱していたA25編成の動きと絡んできます。211系は2022年度中に廃車になったのは、A2編成の1編成のみですが、実は2022年春改正ではA2編成以外にも2編成が運用離脱をしており、長らく運用につかない状態が続いていました。その2編成というのがA3編成とA25編成です。これらの編成は1年ほど運用離脱をしていたことから、そのまま廃車になるとみられていました。ところがここでA10編成の事故が起こります。A10編成が自走不能となってしまったために、運用に出すことのできる211系が減ってしまったのですね。そこでどうしたのかと言うと、A25編成を復帰させるという手段に出ました。2月27日にA10編成が離脱、3月3日にはA25編成が復活しています。つまりこの時点で休車車両の入れ替えが発生したのです。こういったことから、A10編成は事故さえ起らなければ廃車対象ではなく、A25編成が廃車対象だったのではないかという推測ができるわけですね。結果的にA10が廃車になってしまいましたが、本来だったら廃車対象ではなかったのかもしれません。
そんなA10編成、個人的には思い出深い編成であったりします。実は今からちょうど10年前、2013年にA10編成は大人気編成だったのです。2013年当時、まだ高崎線の上野口には211系の運用が1運用だけ残っていました。2013年改正でほとんどの211系が上野口から撤退した中、基本編成としてはわずか1編成だけこの改正を乗り越えたのです。その編成がC16編成。現在のA9編成とA10編成から成り立つ編成でした。
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C16編成
2013年改正から1年間、211系は孤軍奮闘することになります。この1運用が人気だったのですね。この運用に就く編成ということで、C16編成は一躍人気編成になっていました。ちなみに2013年当時、高崎線はぴったり130周年の記念イヤーでした。(今年は2023年なので140周年記念イヤーですね) そのため、高崎線130周年を記念してヘッドマークや装飾が取り付けられることになったのですが、なんとその装飾対象に選ばれたのが211系C16編成。そう、孤軍奮闘の211系に装飾されたのですね。
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130周年ラッピング
7月からスタートしたのですが、これがまた人気に。私も当時関東住みではありませんでしたが、関東に行った際に見かけたときは撮っていました。懐かしいなと思いますね(笑)
そんなかつてのダイスター編成がA10編成というわけです。かつてのC16が廃車になるということで、これがまた寂しいものですよ。思い出が一つ消えたような、そんな気がします。ちなみにA9編成もかつてのC16の残党です。こちらも今年の春に休車になっていたこともあり、怪しい動きを見せていますが、できるだけ長く活躍してほしいなと思います。C16全滅は寂しすぎます…。
というわけで今回はA10が廃車になった経緯と過去の栄光のお話でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!