こんにちは!
今回は213系5000番台に関する記事を書いていきたいと思います。
JR東海では2022年以降、315系の導入によってJR初期に製造された311系,211系,213系の淘汰が進んでいますが、これらのJR初期製造形式の中で未だに動きが出ていない形式が存在します。その形式が213系5000番台です。
213系5000番台
JR東海にいる213系はJR西日本所属の213系0番台と異なり、JRになってから製造された車両です。1989年~1991年にかけて2両×14編成が製造されました。JR西日本の213系と同じ形式ですが、ベースは同じものの、細かい点を見ると、かなりその中身は異なります。この車両の特徴を簡単に書くと、「見た目は213系0番台、性能は211系5000番台」といった所ですね。車体は213系0番台と同じく、2ドアの車体となっており、車内も転換クロスシートとなっています。117系などでも同じですが、やはり2ドアにずらっと転換クロスシートが並んでいるのは圧巻です。見た目で異なるのは、前面貫通扉の窓が大窓であったり、行先表示器の大きさが異なったりすることなどです。このように見た目も一定程度はJR東海のオリジナル要素があります。足回りでは、補助電源装置にDC-DCコンバータを搭載している点などが0番台とは異なり、基本的な構造は211系6000番台(2両編成の車両)と似ています。213系5000番台はJR西日本の213系にJR東海のオリジナル要素が加わった車両です。
元々は大垣電車区に配置され、関西本線・東海道本線で活躍していましたが、2000年頃からは神領に転属し、中央線で活躍をしていました。そして2011年に転機が訪れ、再び大垣に転属し、飯田線で活躍するようになります。飯田線で活躍していた119系置き換えのためです。飯田線転属の際にはトイレも取り付けられるなど、この際の転属はこれまでとは異なり、一定程度の改造も加えられた上で、山岳路線で活躍するようになりました。現在も飯田線で活躍が続いています。
このように飯田線で使われている213系ですが、先日久々に乗車しました。それも伊那市→豊橋までの超ロングラン運用です。213系のロングラン運用は結構少ないため、早朝便に乗りましたが、沿線にホテルも少ないため、わざわざ213系に乗るために伊那市に前泊しました(笑)5時間半ぐらい乗車したのかな?と思います。早朝から様々な風景を楽しみながら、のんびり鈍行の旅は楽しかったですね。飯田線はかなりの山岳区間をゆっくりと走行します。高速走行はあまりしない路線ですが、それが逆にのんびりとした旅に繋がり、非常に楽しかったです。界磁添加励磁制御の音も楽しむことが出来ました。
やはり魅力は転換クロスシートでしょうね。景色が非常に見やすいので、山岳区間の変わりゆく景色を楽しめます。
そんな213系5000番台ですが、今年度の静岡地区の211系の淘汰が完了すると、いよいよ来年度に動きが出ることになります。315系は2025年までの導入予定ですが、2025年までに残る311系と213系の置き換えに使われます。そうなると、いよいよ飯田線も313系で統一されるようになり、213系は2025年度中に姿を消す見込みです。そのため全編成活躍し、確実に213系に乗車するならば、2024年度中に乗車・撮影するのが良いのではないのかなと思います。
そんな213系ですが、引退後の嫁ぎ先はあるのでしょうかね?2ドア2両ということで富山地鉄に良いのではないかな?と言われていますが、ネックなのは富山地鉄は2M0Tを基本とするのに対し、213系は1M1Tであるということですね。また富山地鉄はみなし上下分離の検討も行い、自治体の負担で新型車両を導入しようとする試算も行っているような状況で、とても現時点で具体的な話があるようにも見えず、こういった報道を見ていると213系の譲渡も微妙なのかなと感じる所です。他に欲しがる鉄道があるのかどうか、どうなのでしょうね。今後の動向に注目です。
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