こんにちは!
今回は209系1000番台に関する記事です。
明日、209系1000番台が常磐線を走行します。209系1000番台が常磐線を引退したのは2018年10月のことでした。2編成だけの異端車両とはいえども、さようならツアーも行われ、盛大なお見送りの上、常磐線を去り、そして翌年2019年3月より活躍の舞台を中央快速線に移し、現在まで活躍を続けています。そんな209系1000番台が明日常磐線内で営業運転を行うのです。
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常磐線時代の209系1000番台マト81編成(現トタ81編成)
そんな209系1000番台、現役時代は常盤緩行線で活躍していましたが、今回の録音電車では常盤快速線の取手~上野間を走行します。2往復しますが、1往復目は通過メインで2往復目は停車メインのようです。そんな209系1000番台ですが、本当に里帰りをするならば、緩行線を走る方が往年の姿を再現できるはずです。ところが、今回は快速線を走行することになります。これはなぜなのか、もちろんダイヤを組むのが難しい事情もあると思いますが、それ以外にはどういった事情が絡んでいるのかを記事にしていきたいと思います。
ATCを撤去してしまった上、2021年からATO運転が始まったため
答えを書いてしまいますと、保安装置の関係で緩行線を走ることが出来ないからです。もう少し詳しく書いていきましょう。
まず、常磐緩行線ではATCが使われており、209系1000番台も常磐線時代はATCを積んでいました。しかし、転属先となった中央快速線ではATS-Pが使われていました。そのため、209系1000番台は転属の際に、ATCを取り外してしまい、ATS-Pを取り付けるという動きが発生しました。つまり、この時点で常磐緩行線を走行することは出来なくなってしまったのです。ところが、今回の場合、常磐快速線では中央快速線と同じくATS-Pが使われているため、209系1000番台が走行することが出来るのです。そのため快速線になったのだと思われます。まず、ATCを設置していないというのが一つ目の理由です。
更に、常磐緩行線では2021年3月からATO(自動運転列車装置)が使用開始されました。209系が常磐緩行線で走っていたころにはなかった設備です。このシステムが導入された以上、ATOに非対応の209系1000番台は常盤緩行線を走行することが出来ません。
つまり、ATCとATO、この二つの非対応のために、209系1000番台は常盤緩行線を走ることが出来ないのです。
こういったことから、かつての古巣の緩行線ではなく、その隣を走る快速線を走行することになったということですね。常盤緩行線で活躍していたころには、いつも追い抜かされていた隣の線路を今度は自身が走行するということで、なんだかすごい走行だなと思います(笑)
209系1000番台は現在松戸車両センター我孫子支所に5年以上ぶりに里帰りしており、明日快速線を走行することになります。もうすぐ引退するかもしれない209系1000番台の貴重な勇姿を私も見に行きたいなと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!