こんにちは!
久々に感想を書きたくなる作品に出合ったので忘備録的な意味も込めて簡単な感想記事を書いていきたいと思います。その作品というのが、「ひとりぼっちの〇〇生活」です。
hitoribocchi.jp
2019年放送の作品みたいですね。名前ぐらいは知ってたんですけれども、見たことない作品でした。この主人公の名前が「一里ぼっち」ちゃんなので、ぼっち・ざ・ろっくが流行っていたころに耳にしていたんでしょうね。名前は知っているけれど見たことない作品でした。最近、見てみようと思いまして、Dアニメで12話見ました。なんでこんな神作品がこれまで埋もれていたのか意味不明に感じるほど私にドストライクでした。この作品やばいですよ…。なんで私が今まで見ていなかったのか、この作品のファンになっていなかったのか、後悔するほどに神作品でした。
簡単にあらすじを説明しますと、奥手で友達がなかなかできない主人公の一里ぼっちちゃんが、「クラスメート全員と友達になる」という幼馴染の子との約束を果たすために、友達作りを頑張る!というアニメです。THE・日常系です(笑)天文とか、音楽とか、漫画家とか、なにかのテーマに沿って成長する系のお話でもなく、本当に友達を作る、ぼっちちゃんが友達と楽しく過ごしていく様子をじっくり描くだけの作品です。作品の系統的にはスロウスタートに似ているかなと思います。まあ、この時点で世の中ウケは悪いでしょうね。このアニメの後、同じく奥手な子が頑張るアニメにぼっち・ざ・ろっくが大流行しましたけれども、あの作品がヒットしたのはバンド描写が大きく評価されていたという面があり、日常系なんだけれども、ちょっと違いましたね。こういう本当のまったり生活を描くだけの日常系ってヒットしないですよね。まあ、世の中的にはこういうアニメは「つまらない」というレッテルを貼られてしまうのでしょう。分かってないなぁ…としか私は感じませんけれどもね。
この作品何が面白いのかと言いますと、「笑いと感動が完璧」この一言に尽きると思います。ぼっちちゃんは言動がかなり個性的なんですね。自己紹介で緊張して吐いてしまったり、友達と数日話せないだけで自分の存在を忘れられていないか心配になって、既に友達の子に自己紹介を何度もしたり…。本人は至ってまじめなのに、ギャグっぽく見えて笑ってしまうというのが、この作品の笑いの筋になっています。(それと同時にぼっちちゃんの可愛さの最大のポイントです。) ぼっちちゃんの友だちの子たちも相当に個性的な子が多くて、変わった言動にかなり笑ってしまうんですよ。その笑いがありながらも、ぼっちちゃんは一貫してゆっくりゆっくり成長していっているんですよね。最初はクラスメートに声をかけるのに精いっぱいで、最初に友達になった子(砂尾なこちゃん)に何とか声をかけて友達になりました。その後は、なこちゃんのサポートもありながら、少しずつ声をかけることに慣れていき、いわゆる主要キャラの友だち3人をなんとか作っていきました。この3人の子たちが本当に良い子でね…。ぼっちちゃんの友だち作りを支えてあげているんですよ。ぼっちちゃんの背中を押して他の友だちを増やす手伝いをしたり、失敗しても励ましてあげたりね。特になこちゃんが本当にやさしくてね…。なこちゃんが最初の友だちで、ぼっちちゃんは本当に救われたと思いますよ。この子たちのやさしさに心を打たれるんですけれども、この子たちのやさしさに触れながら、ぼっちちゃんは確実に成長していくわけです。特に顕著だったのが11話で、ぼっちちゃんと同じく孤立気味だった子と友達になっていくお話なのですが、ぼっちちゃんが主導となって相手の子に接していきます。これまでは他の3人のサポートに乗っかるように他の子と接していることが多かったのですが、11話は明らかに違ったんですね。もちろんサポートはありますよ、でも明らかにぼっちちゃんが自分で考えた行動を取れるようになっているんですね。この話を見て、1話から一貫して、子供っぽくてかわいいぼっちちゃんが、私が笑って見ている間に、いつの間にか成長していたんだな…としみじみ感じてしまいました。これに気づくともうダメで、ぼっちちゃんの成長に感動せずにいられなくなってしまうんです。そしてそのまま12話では一番最初に友達になった子に感謝の気持ちを伝える描写があるものだから感動してしまって…。登場キャラたちのかわいい姿を笑って見る作品だと思っていたら、終わりの方はいつのまにか自然に感動してしまう作品になっている、そんな感じです。1話を見たときには考えられなかったなと思います。ただし、あくまでもその感動は1話からの積み重ねで成り立っているものであり、ぼっちちゃんは日常生活を送りながらも着実に成長していたというその結果の感動なので、お涙頂戴感が全然ないんですね。無理やり泣かせようとするアニメが多い中、このアニメは本当に自然に涙が出てしまう、そんな作品になっています。それはやはり笑って見ていたパートからの積み重ねがしっかりしていたからなんですね。この点が本当に良い作品だと思いますよ。
私が特におすすめしたいのは、10話。主要キャラ3人のうち、ソトカ・ラキターちゃんという子がいるのですが、この子だけ諸事情により、友達ではなく、「師匠と弟子」(ぼっちちゃんが師匠、ソトカちゃんが弟子)という関係でした。その関係から友達の関係になるお話なんですが、もうダメ。これ泣きますよ。ソトカちゃんは忍者が好きな外国人の子なんですが、なかなかぶっ飛んだ子で、ぼっちちゃんは相当困惑しながらも、なんとかソトカちゃんと友達になろうと頑張るんですよ。しかし、ソトカちゃんは忍者の師匠としてぼっちちゃんを尊敬(これも勘違いで師匠認定しているのですが…(笑))しているので、最初はソトカちゃんは友達にはなれないと拒否していたんです。それでもぼっちちゃんの優しさに触れていくうちに師匠と弟子という関係から、友達という関係になりたいとソトカちゃんは思うようになります。そこでソトカちゃんは勇気を出して、師匠と弟子の関係から、友達になりましょうというわけです。それにぼっちちゃんがなんと返したか、
『初めて友達になってくださいって言われた。』
と言って泣くんですよ。もうダメね。こんなのこれまで話の二人を見ていたら泣いてしまいますよ。
これまで友達がいなくて悩んでいた子ですよ。友達を作ろうと一生懸命に頑張っていた姿を見ているんですよ。そんな中、ぼっちちゃんが初めて友達になって欲しいと言われた瞬間なんです。そりゃあうれしいでしょうよ…。「はい、友達になりましょう」じゃなくて、「初めて言われた」ですよ。この脚本のなんと良いことか…。
そして友達になりたいと伝えるまでのソトカちゃん側の心情も本当に丁寧です。こういうところをちゃんとキメて来るんですよね。
笑いがベースの日常系ですが、ちゃんとそれまでの流れを踏まえた上で、要所要所でバシッと決めてくる、そんなアニメです。
後はEDの良さ。EDはぼっちちゃんのソロ曲なんですが、しみじみとした曲です。特に最後の方の感動ラッシュの後にこの曲を聴くと、追い打ちかのように涙が出てきます。
出来るだけ見ていない方にも伝わるように書いたつもりですが、たぶんなにがなんやらだと思います(笑)ぜひ見てください。1話と12話でこのアニメの印象が全然変わりますよ。本当に良い作品です。
これね、Extrema Heartsと好きになったポイントが全く一緒なんですよね。多分、エクハが好きな人はこの作品も好きになると思います。エクハも私は1話ではギャグアニメだと思っていたら、終盤に連れて泣かされましたから。私はこういうアニメが好きなんでしょうね(笑)ちなみに2023年には、私が見た中ではこういうアニメは無かったかなと思います。
こんな感じです。文章化するのが下手でこの作品の魅力がほとんど伝わっていないのではないかと思いますが、私の感想はどうでもよいので作品タイトルだけ覚えて、見てみてください。恋する小惑星、Extrema Heartsの二つと同じぐらい強く私が推すアニメです。
最後までご覧いただきありがとうございました!