こんにちは!
昨年に引き続き、長野総合車両センター保管車両紹介記事を書いていきたいと思います。
昨年は増えた長野の保管車両ですが、今年は減りました。今回は現時点で残っている車両と、今年解体された車両の2種を記載していきたいと思います。今年は長野総合車両センターの一般公開に行きましたので、写真が撮れた車両については、写真を昨年の物から更新します。
【現時点で残っている車両】
253系 クロ253‐1【車籍なし】
2010年まで成田エクスプレスとして、現在は1000番台が日光として、そして長野電鉄ではスノーモンキーとして活躍している253系のトップナンバー車両です。将来的な鉄道博物館保存候補車両として保管されています。塗装は成田エクスプレス塗装のまま、253系引退時のラッピングもそのまま残っています。しかし、引退以降ずっと屋外留置が続いているため、保存正体はかなり悪く、車体はサビだらけです。約13年一度も塗装されず、ずっと天日干しの状態です。最近では、撮影会や長野総合車両センターの一般公開の際、またお盆の時期には屋内に移動しているのも確認されています。撮影化や公開では、参加者の目から隠すため(あまりにもボロボロなので隠しているのでしょう)、お盆は部品が盗まれるのを防ぐためと思われます。また、12月以降はDD16と共に屋内留置となっているようです。
保存状態が悪いこともあり、いつ解体されてもおかしくない状態ではないかと思われますが、長野総合車両センターでは2019年ごろに保存電気機関車の整理を行い多くの機関車が解体されました。その中、このクロ253は解体されず残ったので、少なくとも保存する意思はあるのではないかな…と勝手に思っていますが、今後どうなるでしょうか?
189系 クハ189‐9、クハ189‐510【車籍無し】
元N102編成として長野総合車両センターに配属されていた車両の先頭車です。今年の5月まではN102編成全車6両が保管されていましたが、中間車4両が解体され、現在は先頭車のみが残っています。クハ189‐510に関して2021年年始ごろに内装がすべて取り払われ、内装がすっからかんの状態で保管されています。
クモハ115‐1030【車籍あり】
この車両は2018年まで、T1040編成として3両編成で両毛線や吾妻線などで活躍していた車両で、2018年6月に長野総合車両センターへ配給されました。その後、2019年末まで3両編成すべてが保管されていましたが、2019年末から2020年頭ごろにかけて2両は解体され、現在はこのクモハ115‐1030のみが車籍を有した状態で保管されています。長野に到着後、ずっと屋外留置が続いており、近年ではHゴムが垂れて車体が白く汚れている様子が確認されています。この車両がなぜ車籍を有した状態で保管されているのか、理由は不明です。
クモユニ143‐1【車籍なし】
2019年まで職員輸送や車両センター内の入れ替え用車両として活躍していた車両で、2019年10月ごろから廃車置場で屋外留置が続いています。現在では先述の189系、115系と連結し、4両で保管されているようです。
ED60‐1【車籍なし】
この車両は現在長野で保管されている車両たちの中で最も古くから保管されている車両です。1984年に大糸線でラストランを行ってからずっと保管されているようです。2010年ごろまでは屋内でEF63 19号機と共に保管されていたようですが、その後はずっと屋外留置となっています。2019年にEF62やEF63、DD16が解体された際、機関車としては唯一解体を逃れた車両です。今年の長野公開ではその姿をはっきりと見ることが出来ましたが、車体は色褪せているものの、錆はそこまでひどくはないのかな…という気もします。ED60としては唯一残存しているとても貴重な機関車ですが、今後どうなるのかは不明です。
EF65-1104【車籍なし】
この車両は2021年の8月18日に廃車回送された車両で、その後廃車置場に保管されています。今年の4月まで車籍を有していましたが、2023年4月4日に除籍されました。その後、ナンバープレートも撤去されており、現在は車体のみが残っている状態です。ただ単に解体待ちなのか、保存意思があるのか、はたまた部品取りなのかは不明です。
EF65-1105【車籍あり】
この車両は2022年2月2日に廃車回送された車両で、廃車回送後も除籍されずに、廃車置場に留置されています。今年の4月に1104が除籍された際にも、1105は除籍はされず、現在も車籍を有しています。ナンバープレート等も撤去されていません。今年の長野公開の際には、非常に近くまで接近することが出来ました。
DD16 11【車籍なし】
この車両は2021年まで長野総合車両センターに在籍し、現役で活躍していた機関車です。2021年秋ごろから撮影会の際などに一時的に廃車置場に移動していたことはあったようですが、本格的な留置は2022年からとなっているようです。この機関車は当初、解体予定と報道されていましたが、引退から約2年ほど解体されずに保管されています。今年の長野公開では正式な展示車両として工場内で展示されました。錆などもなく、非常にきれいな状態での留置となっていました。また12月以降はクロ253-1と共に屋内留置となっているようです。解体予定と一度報道されていることから、こちらも今後の動向に注目だと思います。
以上の車両たちが生き残った車両たちです。
ここからは今年解体された車両を記載していきたいと思います。
【今年解体された車両】
クモヤ143-8,9 2023年6月8日解体
(写真左)
この車両たちは2022年の3月に長野へ廃車回送された車両たちです。2023年4月4日まで車籍を有しており、東京総合車両センター所属扱いとなっていましたが、除籍後に解体されました。この2両の廃車によりクモヤ143は廃形式となりました。
189系 モハ188‐40、モハ189‐40、モハ188‐32、モハ189‐32 2023年6月1日 解体
(写真中央)
先述した元N102編成の先頭車2両と編成を組んでいた中間車の189系です。中間車4両が解体されました。
このような状態です。2022年末では15両残っていた留置車ですが、6両の解体により9両に減りました。また、今年に新たに誕生した留置車は存在しません。
とりあえず、9両は残った形になりますが、今後どうなるのかは分かりませんね。今後、青梅鉄道公園のリニューアルや、大宮への新たな鉄道施設の建設も発表されており、この辺りとの兼ね合いが気になる所です。この車両たちに正式な保存場所が確定することはあるのか、注目してきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!