てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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モハを奪われた京葉線の異端児、205系ケヨ21編成の向かった先


こんにちは!
今回は過去のネタを扱いたいと思います。今回扱うのは京葉線で活躍していた205系ケヨ21編成という車両です。

京葉線では新製時から京葉線で活躍していた205系メルヘン顔の205系が12編成と、他線から2000年代に転属していた原型顔の205系が7編成在籍していました。ケヨ21編成は他路線転属組原型顔のうちの1編成です。そんな原型顔の1編成ですが、他の編成とはその経歴がかなり異なる異端児編成でした。どういった点が珍しいのかというと、唯一総武緩行線から転属した大窓編成であったということです。京葉線の原型顔の205系はケヨ21編成を除く6編成はすべて山手線からの転属車両となっていました。そのうち4編成が量産先行車、2編成が通常車です。これはいずれも小窓の車両となっていました。そのため、京葉線では唯一山手線在籍経験のない原型顔の大窓車両がケヨ21編成ということになります。


小窓の元山手線車



そんなケヨ21編成、しばらく京葉線で運用を続けていきますが、2007年1月にある出来事が起こります。その出来事というのが川越線での踏切事故です。川越線内においてハエ24編成が踏切事故に遭い、モハ2両が使用不能となってしまったのです。そこでケヨ21編成が使われることになります。ケヨ21編成のモハユニット2両をハエ24編成に組み込むことになったのですね。ケヨ21編成を置き換えるために、201系を中央線から1編成転属させ、ケヨ21編成を置換。そしてケヨ21編成は2007年3月にモハユニット2両をハエ24編成に提供しました。もともと6M4Tを組んでいた同編成、モハを提供したことで4M4Tとなりました。その後、ケヨ21編成は東大宮センターに疎開することになります。京葉線の異端児はわずか5年ほどで京葉線を去り、余剰車両となってしまったのです。

その後、1年半に渡り、ケヨ21編成は東大宮に疎開され続けることになります。そんな状況の中で、ようやくケヨ21編成に新たな活躍先が生まれることになりました。その活躍先が武蔵野線です。4M4Tとなっていた同編成、VVVF化すれば武蔵野線で使うことが出来ます。そのため、武蔵野線へVVVF化の上転属が決定。2008年9月に長野総合車両センターに入場することになります。


M36編成
そして武蔵野線用に帯を変え、VVVFに改造され、ケヨ21編成はM36編成となって武蔵野線に転属しました。モハを奪われたケヨ21編成の向かった先は武蔵野線ということになります。
ちなみに武蔵野線に転属するということは置き換える編成がいるということです。M36編成が置き換えたのはM66編成という205系の編成です。M66編成というのは、こちらも元京葉線の車両でケヨ23編成です。2007年のダイヤ改正で武蔵野線が増発することになり、京葉線から武蔵野線に転属してきていました。こちらの車両は界磁添加励磁制御のまま6M2Tで活躍していた編成です。こちらの車両を置き換えるためにM36編成が準備されたということになります。ちなみになぜM66が置き換えられたのかと言うと、横浜線へ転属させるためでした。2009年3月改正で横浜線が増発されることになり、その増発用にM66編成が使われることになったのですね。そのため、M36編成は転属し、M66編成を置き換えたということになります。



その後、M36編成はM1やM2編成とともに元総武線の大窓車両という、珍しい車両として武蔵野線で活躍していくことになります。そして他の編成と共に活躍していき、2018年8月にジャカルタへと旅立ちました。武蔵野線の205系はジャカルタへの配給の際、専用幕が全編成用意されましたが、M36編成は【マリンドリーム ブキットドゥリ】の幕が準備され旅経ちました。元京葉線所属車両ということで、かつての京葉線の種別であるマリンドリームで見送られました。京葉車両センターの愛を感じる幕でしたね。
ちなみにケヨ21がハエ24に渡したモハ2両もハエ24編成に組み込まれたままジャカルタにわたっています。そのため、元ケヨ21の10両は現在全車両がジャカルタで活躍しているということです。M36になった車両たちはVVVF、ハエ24になったモハは界磁添加励磁制御なので、もう同一編成に組み込まれることはないですが、譲渡先で同じ場所で活躍していると考えると面白いものですね。
ということで今回はケヨ21編成のお話でした。いずれ今回少しだけ出てきたケヨ23~M66の話もしたいなと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!