こんにちは!
本日は8/21ということで、JR九州の日付ネタ最終。最後は821系です。
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821系
現段階のJR九州において最も新しい電車となっているのが821系です。817系までとは異なりSIC-VVVFを積み、非常に高性能な車両となっています。821系は2018年に2編成が落成し、2019年の3月より運行がスタートしました。今年でデビューから4年目となります。そんな821系、コロナ禍に振り回された形式となっており、デビューから3年半ほどで南福岡を追い出されるという、特殊な形式になっています。今回はそんな821系について記事にしていきたいと思います。
415系置き換え用として製造
まず、821系はそもそも415系の鋼製車の置き換え用として誕生した形式です。実際に2020年のダイヤ改正以降、鹿児島本線の運用を中心に415系の運用をそのまま821系に変更するといった動きが出ていました。かつて415系が3編成連結して運行していた朝の快速や、博多方面から直通で熊本へ向かう運用などが当てはまり、2021年春の改正までのダイヤではそういった運用に就いていました。それにプラスし、鹿児島本線の福岡近郊を中心とした運用に就かせることで、415系を少しずつ置き換えていました。当初予定では2025年3月までに140億を費やし、821系を導入することが決定しており、415系を置き換えていく予定でした。ところが事態が急変します。821系は2022年1月の増備をもって当面の製造を打ち切ってしまったのです。費用も54億円にまで減らされています。この結果、821系は10編成30両のみの製造に留まることになってしまいました。ところがJR九州は821系を打ち切ったにもかかわらず415系の置き換えは2022年9月で完了させる計画にしていました。こうなると当然予定が狂います。様々な形式に影響がでましたが、415系の運用をそのまま継承しいている運用も多かった821系の使い方も大きく変わることとなります。
2020年及び2021年改正では415系の運用をそのまま置き換えたり、また鹿児島本線で他形式と連結して運用されたりするなど、基本的に415系の代替及び鹿児島本線の福岡近郊メインの運用に就いていた821系。しかし、415系鋼製車の完全引退に伴い使い方も2021年改正までとは変わることになりました。どのように変わることとなったのかというと、821系に設置されていたワンマン設備を生かし、熊本や直方地区など地方のワンマン路線で使う運用が多くなるように変わることになったのです。とにかくワンマン対応車は地方で使う!こういった動きが821系に大きく影響したのですね。その結果、821系は熊本地区でこれまで817系が担っていた運用に多く就くことになり、鹿児島本線の福岡近郊の運用が大幅に削減されることになったのです。熊本地区をメインで使うならば、配置先も熊本車両センターに転換するほうが良いはずです。こういったことで、821系は南福岡車両センターから熊本車両センターに全編成転属。デビューから4年足らずで新製配置先を追われるという、かなり珍しい動きになったわけですね。ちなみになぜ821系が817系の運用を置き換えたのか、それは鹿児島地区の415系を置き換えるためです。熊本地区の817系の運用を821系に置き換えることによって、817系を鹿児島に転属させ、鹿児島の415系を置き換える、こういった流れになっていました。ここでワンマン設備を持っている821系が817系の置き換え車両に選ばれたという経緯になっています。このように製造当初とは全く異なる区間で現在は運転されています。
415系の3編成連結快速を置き換え、821系の3編成連結運用が誕生した当時、まさか821系同士の連結運用が消滅するなんて思ってもいませんでした。現在はワンマン運用メインなので821系同士の連結運用はありません。導入当初と使い方が変わりすぎていて、2年前には全く予想できなかったなと思います。ただワンマンを生かした区間で使うというのは821系の特性に即した割と良い使い方なのではないかと思います。
ということで今回はコロナ禍における821系の記事でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!