てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

てつとおのブログ

主に鉄道記事、アニメ感想を書いています。

同じ車齢でも廃車と転用が分かれるJR東日本 なぜ差が生まれるのかを考える


こんにちは!
本日は、南武支線の新型車両、E127系V1編成(旧V12編成)が中原車両センターに到着する日ですね。噂が出始めたのはちょうど昨年のダイヤ改正ごろからだったのでしょうが、私は当時、完全に無いとも言い切れないが、あるとも言えないだろうな…と半信半疑だったのですが、本当に実現してしまうとはね…。地方から首都圏に移籍するという異例中の異例の転属劇、驚かされることばかりです。
そんなE127系、新型車両とは言えども、既に製造から27~8年ほど経過した車両なので、決して新しいとは言えない部類の車両です。同世代の車両としては、209系やE217系と同じぐらいです。どちらも置き換えの途中であったり、置き換えの計画が過去に存在していたりした形式なんですよね。そんな世代の車両が転用しているわけですから、なぜ?と思われるかもしれません。今回はなぜこういった対応の差が発生しているのか、そのことについて考えたいと思います。

E127系 


①機器更新が行われた年代の差

まず一つ目が、機器更新が行われた年代の差です。これらの形式は同じ年代に製造されていますが、機器更新が行われた年代は全然違うのですね。どのぐらいの差があるのかと言うと、E217系は1994年~1999年の製造で、だいたい車齢10年過ぎぐらいの2008年~2012年ぐらいに機器更新が行われています。209系もだいたい同じぐらいです。一方、E127系は1995年に製造され、2017年の車齢20年過ぎごろに機器更新が行われています。このように機器更新の実施時期にかなりの差があります。こうなると、もちろん床下機器のガタが来る年代もかなり差が出て来るのですね。更に、活躍区間も、E217系はおよそ30年ほど、毎日のように千葉~神奈川を高速走行しており、かなり酷使されています。このことで特に車体側にかなりガタが来ているのも、見れば分かるような状態でした。一方で、E127系は新潟地区で活躍しており、首都圏の車両ほど酷使されているということもありません。こういった使用状況の違いも機器更新が行われた年代の差に影響しているでしょう。機器更新が行われた年代の違いによる寿命の違いや使用環境の違い。こういった違いが転用と廃車を分けている可能性が高いと思います。


E217系

②使い勝手の差

続いては、使い勝手の差ですね。結局これが一番大きく影響していると思いますが、とにかくE127系は使い勝手が良いのですよね。例えば、E217系をどこかの路線に転属させようとしたところで、基本的に4両以上の車両が活躍している路線にしか転用できません。更に最近のJR東日本の4~5両編成程度の路線は、ワンマン運転も行っているため、E217系を転属させるにはワンマン改造も必要になります。寒冷地に転属させるならば、寒冷地対応も必要になります。このように地方転属にはかなり使いにくい形式ではあるのです。これが車齢10年程度ならばある程度金をかけて転属させても良かったのでしょう。しかし、この車齢で改造を行ったとしても、あまりメリットがないわけです。しかし、E127系はどうでしょう。2両編成でワンマン対応済み、保安装置も南武支線に適合するものが搭載されており、あまり改造が必要なくほぼそのままで転用できる使い勝手の良い車両なわけですね。これが結局、E127系が転用出来た一番の理由だと思います。



結局のところ、使い勝手が良い車両は転属できるし、悪い車両は転属できない。この一言に尽きると思いますね。あとはE217系のような長距離高速走行を行う路線の車両というのは、その路線で使い続け、ある程度の車齢で使い倒すのが一番効率的というものもあるでしょう。明らかにE217系は地方転属には向いていない車両でしたので。E231系900番台より新しいE217系からも、廃車が発生していたり、今回のように同年代の車両が転属していたりと、E217系はなんだか不憫だなと思えるかもしれませんが、それが定め、横須賀線で生涯を終える定めなのでしょう。ただ今後はE217系にもジャカルタ譲渡という大どんでん返しがあるかもしれませんからねw E127系の新たな門出と共に、E217系にも新たな使命が与えられることがあればいいな…と思いつつ、この記事を終わりたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!