こんにちは!
今回は珍しくJR貨物のEF65に関する記事を書いていきたいと思います。
私もついこの間知ったのですが、昨年行われた「往年の名機」の撮影会の2回目が行われているようですね。たまたまツイッターを見ていたら、EF65 501が東京に来るというのを目にして、その際に知りました。知っていたら申し込んでみたかったな…と思いますが、残念ながら申し込んでいません。ちゃんと情報を追わないとだめですね(笑)
そんな撮影会、今回は4並びの車両は全てEF65で揃えられています。展示されているのは、EF65 501、EF65 2101、EF65 1102、EF65 1103の4車両です。501、1102、1103の3車両はJR東日本所属釜、2101は貨物所属釜ということになっています。
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EF65 2101
このEF65 2101が、今回の撮影会では1101のプレートをつけて展示されているようで、そのことがネット上で話題になっています。実は、EF65 2101はもともと、EF65 1101を名乗っており、今回のプレート取り付けはその当時の復刻の姿ということになります。このように過去の姿への復刻が話題となりました。
そんな、2101号機、撮影会での展示対象にも選ばれるほどの人気の機関車になっています。なぜ、2101は人気なのでしょうか。そのヒントはこの車両の過去の経歴にあります。今回はそんな2101の歴史をご紹介していきたいと思います。
EF65 1101は国鉄時代の1978年に落成しました。新製配置は東京機関区です。EF65の1000番台のうち、1096~1116は東海道をメインとする寝台特急の牽引機関車として、新製時から東京機関区に配置されており、1101も寝台特急用に東京に配置された機関車の1台ということになります。これらの1000番台は、元々寝台特急をけん引していた500番台置き換えのために製造され、実際に500番台を置き換えました。500番台置き換え後は、基本的に寝台特急の牽引で活躍していくことになります。
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500番台
その後、東京機関区に所属していた1000番台は、1985年に全車両が、東京機関区の廃止の影響で、一旦新鶴見に転属しています。しかし、新鶴見時代も元東京所属機が元東京機関区に常駐し、寝台特急運用についていたようです。そして翌年の1986年には元東京所属の機関車たちのうち1098号機以降の車両が、分割民営化に備え、田端機関区に転属します。そして、そのまま分割民営化を迎え、もともと田端にいた機関車たちの一部と共に、JR東日本に引き継がれることとなりました。分割民営化後も、引き続き、寝台特急の牽引として活躍していきますが、1990年代後半には、寝台特急の削減などにより、徐々に廃車も発生していきます。98年には元東京所属以外の1000番台全車と、1098と1099号機が廃車となり、続いて、2003年には1101号機と1116号機も廃車となりました。1098,1099は廃車後、そのまま解体となっていますが、1101と1116に関してはJR貨物に移籍することになったのです。つまり、寝台特急用から貨物用に完全に変わったということですね。ここに人気の原因があるわけです。元々寝台特急用としてJR東日本で活躍していたEF65から、2台だけがJR貨物に譲渡されています。こういった過去の経歴から人気釜になっていくことになります。ちなみに、このJR貨物への譲渡直前~譲渡後3年ほどは、土崎色と呼ばれる特殊な塗装を纏っていました。これも当時の人気のポイントです。
その後も引き続きこの2機はJR貨物で活躍していきますが、2010年に転機が訪れます。1116号機が廃車となりました。JR貨物の1000番台には更新工事が行われる車両が誕生し、1101号機も更新工事が行われましたが、1116号機は行われずに廃車となりました。こういったことで、元JR東日本所属機は1101号機が唯一の存在となってしまいます。
そして、2012年、JR貨物所属のEF65 1000番台は全車両2000番台に改番されました。その際に、1101も2101に改番され、現在は2101として活躍しています。1101はこのように栄光の寝台特急牽引機として活躍していた過去のこともあり、人気釜となっているわけですね。そして今回の撮影会は元東京機関区の跡地で行われています。こういった撮影会の実施場所を考えても、今回の撮影会に2101が選ばれた理由が分かると思います。東京機関区に所属し寝台特急を牽引していた過去、そして元JR東日本釜であった過去が評価されているのでしょうね。
ちなみに2096と2097号機も、JR東日本所属歴はありませんが、東京機関区に新製配置されたブルトレ牽引機です。更に、2089~2091号機も新製配置は新鶴見ですが、一時期東京機関区に所属し、ブルトレ牽引機として活躍したことがあります。これらは2101ほどの人気はないようですが、貴重な機関車ですね。東京機関区所属歴のあるJR貨物釜は現在2089,2090,2091,2096,2097,2101となっています。
話を2101に戻しますが、その他にも人気の点があります。その人気のポイントというのが、機関車番号が、クリームプレートを取り付けているという理由ですね。もともと、1000番台のプレート型の車両たちは全てクリーム色のプレートを取り付けていました。しかし現在は、現役の国鉄色を纏っている貨物釜の多くが赤色のプレートを取り付けています。この赤プレートを取り付けているのは、常用減圧促進改造が施された機関車です。一方で、2101はこの改造が行なわれていないので、登場時の姿であるクリームプレートを取り付けています。
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プレートの違い
このクリームプレートを取り付けているのは、現在、貨物釜では2101だけです。東日本と西日本釜はクリームですが、貨物では唯一です。最近は経歴よりもこちらの方が人気のポイントでしょうね。こういった見た目の違い、オンリーワンの存在という点も人気な理由の一つです。
そんな2101号機、検査期限の関係から近々の引退が噂されています。もしかすると、クリームプレートの貨物釜はもうすぐ見れなくなるかもしれないですね。栄光の寝台特急牽引機、今後どうなるでしょうか。注目していきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!