こんにちは!
今回はJR旅客鉄道の機関車の現状についてまとめていきたいと思います。
先日、JR四国に所属していた最後の機関車であったDE10 1139の引退が発表されました。この機関車の引退をもってJR四国から現役の機関車が消滅となりました。JR旅客の現役機関車消滅はJR東海でも既に行われており、2社目となります。その他にも、JR東日本からは事業用機関車の全廃も発表されており、今後も旅客鉄道の所有する機関車はますます減少していくことが想定されます。今回はそんなJR貨物を除く、各社の機関車事情についてまとめます。
JR東海・四国
JR東海と四国は先述の通り全車両引退済です。(しかし、JR四国のDF50 1は、保存車として車籍が維持されています。また四国のDE10については今のところ除籍されているかは不明です。)
JR北海道
JR北海道は現在、DE15とDE10二つの形式の機関車を所有しています。JR北海道は豪雪地帯のため、冬の除雪用にDE15などが使われている他、旅客営業としては富良野・美瑛ノロッコ号やTHE ROYAL EXPRESSの牽引などにも使われており、それぞれ専用の塗装が存在します。除雪に関しては、新型車両のキヤ291形が誕生するなど、怪しい動きはありますが、もうしばらくは除雪や牽引で活躍する姿が見れるのではないでしょうか。
JR東日本
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EF65
JR東日本はJR貨物を除いたJR各社の中では最も多くの形式を保有している鉄道です。保有形式は、EF64、EF65、EF81、ED75、DE10、DE11、DD51、(EF58保存車)、(DD14保存車)です。このように多くの形式を保有していますが、EF58とDD14に関しては近年の稼働実績はありません。EF58に関しては車籍を保有したまま鉄道博物館に保存されているような状況ですので、現役機は()でくくった形式以外の形式ということになります。現在はこれだけたくさんの形式を保有しているJR東日本ですが、2024年までに事業用機関車の引退が発表されています。既に2019年以降、DD51×2機、DE10×6機、EF64×2機、EF65×2機、EF81×1機、EF60×1機に引退の動きが発生しており、事業用車廃車の動きは進んでいます。今後更に、キハE197系及びE493系に置き換えられると、EF64やEF81をはじめとする機関車のほとんどが廃車となりそうです。一方で、SLの補機などで使われている機関車やカシオペア用のEF81などが残るかどうかはわかっていません。どの機関車が廃車になるか分かりませんので、早めの記録をお勧めします。
JR西日本
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DD51
JR西日本では現在、EF65、DE10、DE15、DD51の4形式を保有しています。3月の頭までEF81も活躍していましたが、既に引退しており、この4形式のみとなりました。JR西日本の、除雪用以外の機関車に関しては、現在のところ、後継機の情報などはありません。除雪用のDE15に関しては、後継機のキヤ143形の登場により、2018年までに数本の廃車が発生しています。その後、近年では、DE15が1両、2021年に廃車となっていますが、本格的な置き換えには至っていない状況です。昨年は多くのEF65に検査を通しており、しばらくは活躍している様子を見ることが出来そうです。旅客運用としては、嵯峨野トロッコ号や出雲おろち号などにDE10が使われており、専用塗装も存在するほか、SLやまぐちの代走にDD51やDE10が使われることもあります。(出雲おろち号は今年の引退が決まっています)どの形式も古いものので、いつまで活躍するのか、注目ですね。
JR九州
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DE10
JR九州は現在、DE10、DD200、DF200の3形式を保有しています。JR九州は2013年にななつ星専用機のDF200を、そして2021年にはDD200を導入しており、JR旅客会社の中で、唯一2010年以降に製造された機関車を保有している会社となっています。(JR東日本も過去に保有していましたが、現在はJR貨物に売却済みです)こういった状況を考えても、JR九州の機関車は安泰と言えそうですね。唯一、新しい機関車を保有する旅客会社ですので、今後も機関車の活躍を見ることが出来るでしょう。
現状はこのようになっています。JR九州を除く各社は古い機関車のみしか保有していないので、今後が非常に気になるところですね。特にJR西日本がレール輸送をJR東や東海のように機関車以外の方法で行うのか、この辺りが重要なポイントになってくるのではないでしょうか。各社によって対応に差が出始めてきた機関車動向、今後に注目です。
最後までご覧いただきありがとうございました!