てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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113系/117系はなぜダイヤ改正ではなく3月末の引退となったのかを考える


こんにちは!
今回はJR西日本の京都支所、113系/117系に関する記事です。
既にご存じの方も多いと思いますが、113系/117系が3/31までに草津線から引退することが発表されました。草津駅掲示物から判明しており、公式の発表ということです。草津駅掲示物ではあくまでも草津線からの引退ということになっており、もう一つの活躍路線である湖西線については特に発表されていませんが、今年の改正において臨時運用化されたことなどを踏まえると、同時に撤退する可能性が高いのではなかと思われます。
そんな113系及び117系草津線からの引退のタイミングというのが少しおかしいと感じるのではないでしょうか。なぜダイヤ改正での引退とせず、3/31まで微妙に走らせるのかという点です。通常、旧型車両はダイヤ改正を境に引退させるというケースが多く、今年は和田岬線103系、昨年は奈良線103系などが改正のタイミングでの引退となりました。そんな中、なぜか113系117系は少しだけ長く活躍しているのですね。今回はその理由を考える記事にしたいと思います。



まずは、113系を置き換える車両についてです。これをたどるとある程度見えてきます。今年の改正で113系を置き換えるのは、223系R編成です。223系R編成というのは221系K編成と共通で走る4連の車両群ですが、この223系R編成は今年のダイヤ改正から運用に就く車両が増えています。これまで運用には就いていなかったR50番台の車両が運用を開始しているほか、他線区からの転属によって今後も車両数が増える予定となっており、順次R編成の運用入りが進んでいる状況です。これらの車両たちが113系を置き換えることになるのですが、実はこの車両たちは113系だけではなく、一部の221系K編成も置き換えます。そして置き換えた車両たちをおおさか東線直通快速への補填用に奈良に転属する予定になっています。今年のダイヤ改正からおおさか東線直通快速207系/321系から奈良所属の221系に変更となりましたが、この際に、現有の奈良の221系だけでは足りないため、京都から追加で数編成転属する予定となっています。既に何編成かの転属が済んでいますが、まだこちらの221系の転属がまだ終わっていないのです。その理由が、221系を置き換える223系転属車をダイヤ改正までに準備できなかったことなどがあげられます。つまり、現在新たに運用を開始している223系R編成は113系ではなく、221系のK編成の転属分の確保用に回っているため、113系分の置き換え車両が準備できていない状況にあるのですね。こういったことが113系が生き残った一番の理由です。
更に、先ほどちらっと223系の転属車をダイヤ改正までに準備できなかったと記載しましましたが、それにも理由があります。現在転属が進んでいる223系は元宮原所属の223系ですが、この車両たちを置き換えたのは直通快速からの撤退によって浮いた207系/321系となっています。ダイヤ改正前日まで207系321系直通快速の運用についていたため、223系の転属はダイヤ改正後まで、できなかったわけですね。そのため、ダイヤ改正までに221系のK編成および113系の置き換え用のすべての223系を京都に準備し、ダイヤ改正で一斉離脱させるということはできなかったというわけです。現状はダイヤ改正の後に宮原の223系の転属を進め、それと同時並行で転属済で運用に入っていなかった車両たちをダイヤの前後に少しずつ運用に就かすことで、221系のK編成を置き換えているということになります。そのため、221系の転属と同時並行で少しずつ113系の離脱本数を増やしていき、最終的には3/31までにすべての車両を引退させるようにするしか方法がなかったということになりますね。



117系の置き換えは基本的に223系の6連P編成と221系の6連F編成ということになります。京都支所の6連車両の改正前の運用は、P編成とF編成は2運用、そして117系2運用となっていましたが、117系の2運用分がなくなり、P/F編成の運用は4運用となりました。つまり、117系の運用は完全に消滅しています。それならば今現在117系はなんの運用に就いているのかという話になりますが、現在走っている117系は、4/1以降は223系や221系が担うことになる運用に、車両が足りないため、暫定的についているということになります。既に117系の運用は置き換わっているので、221系K編成の奈良転属の動きが完了次第、運用離脱は可能な状況になっています。
このように今回のダイヤ改正113系117系は残ったと言えども、置き換えを見据えた準備は既に済んでおり、現在、113系117系は定期運用を離脱し、臨時で走っている状況になっています。117系が暫定的に走っている状況と書きましたが、113系も全く同じで、113系用の運用はなくなり、現在は臨時で走っている状況です。つまり、223系が足りないので一時的に臨時運用が組まれているだけで、113系117系用の運用というのは既に消滅しているのですね。だからこそ、3/31までにこの臨時運用を少しずつ減らしていけば簡単に置き換えが出来ると、そういった状況になっています。転属/転入の動きがダイヤ改正までに追い付いていなかったために3/31まで現役続行という判断になったものと思われます。

今回は113系117系が3月末まで残った理由に関する記事でした。このような複雑な玉突き転属の事情があるわけですね。113系の置き換えはこの玉突き転属の一番最後のパーツということで、置き換えの動きも一番最後になったという事になります。あと一週間で少なくとも草津線からは姿を消してしまいます。最後に楽しまれる方はお早めに。
最後までご覧いただきありがとうございました!