こんにちは!
今回も前回に引き続き、JR東日本の料金に関する記事を書いていきたいと思います。
皆さんは、JR東日本の普通列車グリーン車に乗車しますか?朝夕ラッシュでは混雑を避けることを目的に、日中やお出かけの際は楽に移動するために利用することもあるのではないかと思います。JR東日本のグリーン車は、上野東京・湘南新宿ラインとその乗り入れ先(宇都宮・高崎・東海道・常磐など)や、総武快速線、横須賀線といった長距離路線に連結されている他、2025年からは中央快速線にも連結されることが決まっています。そんなグリーン車ですが、実は場合によっては、特急を利用する方が安いことがあるということをご存じでしょうか?特急とグリーン車は多くの路線で共存していますね。高崎線ではあかぎや草津、総武線ではしおさいやさざなみ、常磐線ではひたち・ときわなどです。特急といえば、高いというイメージを持たれる方も多いのではないかと思いますが、場合によっては特急に乗車するほうが安上がりに済むかもしれません。今回はそんな、特急に乗車する方が得なパターンについてご紹介していきたいと思います。
普通 グリーン車の料金
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JR東日本の車両に連結されている2階建てグリーン車
まずは、普通列車のグリーン車の料金を記載していきます。まずは、グリーン車料金の表をご覧ください。
平日 | 休日 | |
---|---|---|
50㎞まで | 780円 | 580円 |
51㎞以上 | 1000円 | 800円 |
※いすれも事前料金
※車内料金は事前料金+260円
このような料金になっています。この表を見てみると、50㎞までか、51㎞以上か、の二通りの料金しか設定されておらず、51㎞以上になると、特急のように、50㎞ずつで料金が区分されていません。こういったことから、JR東日本のグリーン車は長距離利用の場合は非常に安く乗車することが出来ます。例えば、大宮から横浜まで乗車しても、大宮から伊東まで乗車しても、どちらも51㎞以上ですので、同じ料金です。そうなると当然ながら、距離の長い伊東の方がオトクですよね。この料金体系では、長距離利用ほど得になるシステムになっています。また、平日か休日かで料金が異なり、休日の方が200円安く利用できる料金体系になっています。そのため、グリーン車に乗るのは休日の方がおすすめということになります。
グリーン車の料金体系が簡単に分かったと思いますが、このグリーン料金体系、特急料金と比較してみると、どうなるのでしょうか。ここから先は特急料金と比較した表を書いていきたいと思います。
グリーン料金と特急料金の比較
それでは、グリーン料金と特急料金を比較する表を記載していきたいと思います。(ときわ・ひたち・踊り子・湘南・スワローあかぎの特殊料金は全てスワロー欄に記載します。)
※スマホでご覧の場合、表は横にスクロールしてご覧ください。
(普)グリーン平 | (普)グリーン休 | (特)自由 | (特)スワロー | (特)指定 | |
---|---|---|---|---|---|
50㎞ | 780円 | 580円 | 520円 | 760円 | 1050円 |
100㎞ | 1000円 | 800円 | 950円 | 1020円 | 1480円 |
150㎞ | 1000円 | 800円 | 1360円 | 1580円 | 1890円 |
※グリーン車/スワロー料金はいすれも事前料金
※グリーン車/スワロー料金の車内料金は事前料金+260円
※スワローあかぎ、ひたち、ときわ、踊り子、湘南にはスワロー料金が適用、あかぎ、草津、さざなみ、しおさい、わかしおには自由・指定席料金(B特急料金)が適用されます。
このようになっています。
ここで、表の中の数字に色がついている場所があるのが分かるでしょう。この色がついている箇所が、グリーン料金よりも安く利用できる特急料金です。赤色が、平日・休日共にグリーン車よりも安く乗車できる料金、青色が平日のみグリーン車よりも安く利用できる料金です。上記の表からグリーン車よりも安く利用できる場合をまとめてみると…
平日・休日共に50㎞以下の距離、自由席に乗車する場合
平日に50㎞以下距離、スワロー料金で乗車する場合
平日に100㎞以下の距離、自由席に乗車する場合
この3パターンがグリーン車よりも特急を利用する方がオトクな場合になります。
つまり、100㎞までならば、特急を利用する方が安い場合があるのですね。平日限定ですが、スワロー料金で座席指定ができるにも関わらず、自由席普通グリーンよりも安く利用できる場合もあるのです。こういった表を見てみると、必ずしも普通グリーンの方が得というわけではないというのが分かるのではないかと思います。特に短距離利用の場合には、特急の方が得になることがかなりあるということですね。
それでは、上記のような安く利用できる区間はどこまでなのでしょうか。それぞれの特急の始発駅(房総特急は東京、高崎特急は上野、常磐特急は品川、東海道特急は東京)を起点として、安く利用できる範囲を記載していきたいと思います。
房総特急(しおさい・わかしお・さざなみ)
50㎞…東京~蘇我まで(平日・休日共に、自由席を利用する場合、安く乗車できます)
100㎞…東京~八日市市場・大原・君津まで(平日に自由席を利用する場合、安く乗車できます)
高崎特急
【スワローあかぎ】
50㎞…上野~桶川まで(平日に利用する場合、グリーンよりも安く乗車できます)
【草津・あかぎ(3月改正をもって自由席は廃止となるため、3月まで)】
50㎞…上野~桶川まで(平日・休日共に、自由席を利用する場合、グリーンよりも安く乗車できます)
100㎞…上野~本庄まで(平日に自由席を利用する場合、グリーンよりも安く乗車できます)
常磐特急(ひたち・ときわ)
50㎞…品川~柏まで(平日に利用する場合は、グリーンよりも安く乗車できます)
東海道特急(踊り子・湘南)
50㎞…東京~大船まで(平日に利用する場合は、グリーンよりも安く乗車できます)
始発駅を基点とするとこのぐらいまでの距離の駅が、グリーン車よりも安く利用できることになります。
どうでしたか。グリーン車よりも特急を安く利用できる場合があることがお分かりいただけたでしょうか。特に房総特急はいまだにB特急料金が採用されていますので、自由席に乗る方が得な場合はかなりあります。千葉や蘇我から東京に行く場合は、確実に自由席の方が得ですね。上記の表には正規料金のみを記載していますが、えきねっとのチケットレス利用をすれば、更に特急料金が安くなり、よりお得に利用できる場合もあります。(チケットレスならば平日に限り、100kmまでの利用であっても、スワロー料金の方がグリーン車よりも安くなることもあます)上記の区間で少し贅沢に帰りたい場合、時間があうならば、特急を利用するほうがいいのではないかと思いますよ。
今回はグリーン車よりも特急に安く乗れる範囲のご紹介でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!