こんにちは!
今回は東武野田線に関する記事を書いていきます。
先日、鉄道ブログを見ていると、東武20000系を東武野田線に転属させるべきだったのではないかという記事を見つけました。ご存じの通り、野田線は2024年以降に新型車両の導入が発表されていますが、その新型車両は5両編成となり、野田線は短編成化が行われることが発表されています。そこで、20m5両編成の車両を入れるのではなく、18m6両編成の車両を入れるべきだったのではないかという意見ですね。確かに、両数変更を行わずに済むので、利用客の不満は買いにくいでしょう。一般の人は18m車体の車両と20m車体の車両があるだなんて、ほとんどの人は知らないでしょうからね。しかし、本当に20000系列の野田線転属は得策なのでしょうか。私は得策ではないと考えます。その理由を考えてみたいと思います。
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東武20000型
理由1.そもそも車両が足りない
まず、一つ目はそもそも車両が足りないということです。日比谷線直通系統で活躍していた当時、20000系列は20000型が13編成、20050型が8編成、20070型が3編成の計24編成が在籍していました。これに対し、野田線の本数は8000系16編成、10030/10050型9編成、60000系18編成の計43編成が在籍しています。18m車で統一するならば、当然10000系列や60000系も置き換えなければなりませんが、20000系列だけでは足りないことになります。そうなると、20000系列以外にも、わざわざ野田線のために、18m6両編成の車両を製造しなければいけないことになります。現行が新旧ごちゃまぜの野田線ですから、これでもいいのかもしれませんが、わざわざ野田線の20編成程度のために18mの新型車両を新規で設計して、導入するのはコストがかかるでしょう。(将来的に伊勢崎線や東上線に新型車両を導入する場合、野田線用の新型車両の設計の使いまわしもできません)こういったそもそもの本数も考慮するべきではないでしょうか。
理由2.チョッパ車を淘汰できない
続いて、二つ目はチョッパ車を淘汰できないという面です。20000系列は20000型13編成がチョッパ車、そのほかはVVVF車となっていました。チョッパは現在、予備部品不足などから、維持が困難となっており、各所で置き換えの動きが多く見られます。東武20000系列でも、ローカル転属の際に、車両の組み換えを行うことで、20000型は先頭車のみの転属とし、20000型と20050・20070型を組み合わせた短編成化が行われ、チョッパ制御のモハを完全に淘汰しました。この動きから、東武の思惑としては、4連に短縮することで、チョッパ制御の20000型は置き換えたかったことが分かると思います。しかし、野田線に6連で転属するとなると、当然チョッパ車を淘汰することはできず、仮にチョッパを消滅させるならば、機器更新などの動きが必要となります。つまり、現在のような4連リニューアルよりも、より費用がかさむこととなります。上記の編成数が足りない問題も合わせて考えてみても、野田線への転属が得策であると本当に言えるのでしょうか…?
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20000系リニューアル車両
このほかにも、5ドア車のドア埋め込み改造をしなければならない車両が増える点や、3ドア・4ドアが混在する置き換えの最中に、柏駅や船橋駅に設置されたホームドアをどのようにするのかといった問題など、様々な問題が発生するのではないかと思います。
20000系を野田線にという意見は、鉄道ファン的目線からすると確かに面白いものかもしれませんが、現実的に考えて、リニューアル費用もかさみ、18m新型車両を設計しなければならないことなどを考慮しても、決して費用対効果が高い提案とは言えないのではないでしょうか。
一方で、かつて60000系と20000系列をトレードさせる案もあったという噂もあり、20000系の野田線転属が全く計画されていなかったかと言われると、一概にそうとは言えないかもしれません。ただ、上記のようなことを考慮すると、最終的には現行の動きが一番良いと東武は判断したのかと思います。私も20000系野田線転属はいろいろ問題があるのかと思います。
今回はこんなところにしたいと思います。
ネット上の意見に賛成か反対かみたいな記事を書いてみるのも楽しいものですね。また機会があればこういった記事も書いてみたいなと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!