てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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機器更新後5年で廃車となった「不運の209系」の床下機器を受け継ぐ者

こんにちは!
先日、以下のような記事を書き、機器更新後わずか5年で廃車となった209系2200番台をご紹介しました。
rd.tetsudo.com
この記事では短命で廃車となった209系を「不運」と記述しました。確かに不運な車両たちであると思いますが、実は機器更新に用いられた部品が完全に無駄となったわけではないんです。床下機器が現在でも有効利用されています。今回はそのことについて記事を書いていきたいと思います。

機器更新部品は再利用され、現在も活躍中!

実は、209系2200番台の床下機器を現在も受け継いで活躍している209系が6編成存在しています。2200番台で廃車となったのが2編成でしたので、その遺骨といってもいいのかな?(擬人化が過ぎる?)を受け継いでいる車両は実は増えているのですね(笑)いったい、なんの編成がどんな部品を引き継いでいるのか、ご紹介していきたいと思います。

209系500番台ケヨ34編成/M72編成がVVVF装置を引き継ぐ

まずは、VVVF装置を引き継いだ編成をご紹介したいと思います。209系500番台のケヨ34編成とM72編成です。


ケヨ34
これらの編成は209系500番台の中でも早期に機器更新が行われた編成で、ケヨ34編成が1番目、M72編成が2番目の機器更新となっており、最初の2編成に2200番台のVVVFが引き継がれています。南武線は6両編成ですが、MT比(モハサハ比率)が4M2Tです。対して、ケヨ34編成は4M6T、M72編成は4M4Tなので、2編成分がちょうどぴったり再利用できることになります。両数は違っても、編成に含まれるモハの数が同じであるため、ぴったりの再利用が可能になっているわけです。この2編成は秋田総合車両センターで機器更新が行われたのですが、通常、機器更新と言えば新品の機器を搭載して出場するので、ピカピカの部品が取り付けられているはずなんですね。しかし、なぜかこの2編成は薄汚れた(笑)VVVF装置を搭載して、秋田を出場していました。そこでVVVFの製造年数が確認されたところ、2200番台の更新時期と同じ時期の物が取り付けられていたため、ケヨ34とM72への再利用が発覚しました。これら2編成は2200番台の足回りを取り付けて現在も活躍中です。
再利用されたのはVVVF装置だけではありません。実はSIV(補助電源装置)も再利用されています。


209系3500番台ハエ51~54編成がSIVを引き継ぐ

SIVを引き継いだのは3500番台の内、ハエ51~54編成の4編成です。


209系3500番台(右)

これらの編成は郡山総合車両センターで機器更新が行われました。VVVF装置に関しては新品が使用されていますが、SIVのみ流用品となっています。3500番台は2M2Tなので、4M2Tの2200番台2編成分ののSIVを流用するとなると、4編成分のあまりがあることになります。そういったことから、4編成に流用されているわけですね。3500番台は5編成在籍していますが、ハエ55編成のみ完全な新品で機器更新が行われており、川越線で見ると流用車の方が多いという現象が発生しています。
ちなみにナハ52/54が解体されたのが長野総合車両センターでしたが、機器は秋田や郡山で再利用されています。わざわざ取り外した機器を他工場に移動させたというのもなかなか面白いなと感じる所です。流用されるまではどこに保管されていたのでしょうかね?いろいろと気になる部分があるなと感じます。

短命に終わったナハ52/54でしたが、このように使える部品は再利用されて使われているので、完全に勿体ない廃車かと言われれば、そうでもないのかなというような気がします。2200番台の足回りを活用した6編成にはこれからも長く活躍してほしいなと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!