こんにちは!
今回はJR貨物のEF65に目を向けていきたいと思います。
既に最終全検が完了済みとなっているEF65ですが、現在はEF210の300番台への置き換えが進んでいます。最終全検が完了したという事は、残りは引退を待つだけの状態となっており、おそらく2020年代には貨物のEF65は姿を消すことになるでしょう。そんなEF65ですが、現段階でも残りわずかとなってしまい、風前の灯状態となっている塗装が存在します。その塗装が貨物更新色です。
貨物更新色とは、更新工事を受けたEF65がまとっている塗装です。貨物更新色には大宮更新色と広島更新色の2種類のカラーが存在します。大宮更新色は上記の写真のカラーで、広島更新色は下記に貼る写真のカラーです。
↑広島更新色
広島更新色は大宮更新色に比べて淡い水色を纏っており、なんといってもカラシ色の貫通扉が一番のポイントです。
そんな貨物更新色ですが、現在、稼働しているのは大宮更新色が2機(2060、2063)、広島更新色が1機(2127)の3機しかありません。この3機が引退してしまうと、現役車両の貨物更新色は消滅となります。この3機は全て2017年に検査を受けており、検査期限としては、休車期限を含めずに考えると後半年~1年程度しか残っていないことになり、あと1~2年の間には消滅することが予測できます。まさしく最後の活躍を続けていると言えるでしょう。
では、なぜ貨物更新色がここまで少なくなっているのでしょうか。それは、近年、塗装変更が進んでいたからです。
そもそも、貨物更新色とは、EF65が活躍している途中で途中で誕生した塗装であり、もともと、新製時は全車両国鉄塗装でした。
↑国鉄色
活躍していく中で、EF65には更新工事が行われるようになります。その際、更新車と未更新車を見分ける必要があります。そこでJR貨物が取った方策として、更新車には専用塗装を施し、未更新車は国鉄塗装のままとすることで、区別しやすくする方策を取りました。その結果生まれたのが、貨物更新色というわけです。しかし、2016年に未更新車が全車両引退し、更新車と未更新車の区別する必要がなくなりました。その結果、更新車にも検査施行と同時に、国鉄塗装への塗装変更を行う事となり、貨物更新色は徐々に減っていったわけです。今現在残っているのは、2017年に検査を受けた機関車たちで、2016年から原色復帰は進んでいたにも関わらず、貨物更新色で出場する機関車も居ました。その時に出場した機関車たちが貨物更新色で残存しているということになります。
ちなみに現役の機関車は上記の3機だけですが、疎開中の車両も含めるとまだ多く残っています。宇都宮に疎開されているEF65の復帰は絶望的ですが、高崎に疎開されているEF65‐2093,2095は時々通電もしているようです。ただ、検査期限を考えると復帰は難しいように思います。現在は3機しか活躍していない更新色、このまま幕引きとなるのか、それとも何かしらのサプライズがあるのか、今後に注目です。
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