【お詫び】
記事を確認したところ、「統一」と表記する部分を、誤字で「統一教会」と表記していました。申し訳ございません。また、コメントありがとうございました。
こんにちは!
今回は八高・川越線(八王子~高麗川~川越)に目を向けてみたいと思います。
八高線の電化区間と川越線の高麗川~川越間では、209系3500番台とE231系3000番台の2つの形式が活躍しています。209系が5編成、E231系が6編成の合計11編成で運用が回っています。
↑209系3500番台(左)
↑E231系3000番台
ここで一つ疑問がわくのが、なぜ11編成しか所属していないにもかかわらず、車種が209系かE231系かもどちらかに統一しなかったのか、ということです。あまり気にすることは無いかもしれませんが、言われてみれば…となりませんでしょうか?今回は、なぜこのような状況となっているのかを考察していきたいと思います。
形式が混在している理由は…E231系の廃車を極力減らしたかったから?
まず、結論から書いてしまいますと、このように中途半端になってしまった理由には、E231系の廃車を極力減らしたかったからということが挙げられるのではないのかと思います。なぜ、形式混在がE231系の廃車を減らすことにつながるのか、詳しく書いていきたいと思います。
まず、E231系のうち6編成分は短編成の路線に移籍することが一番良い方法でした。その理由は、E231系0番台が中央・総武緩行線に6編成残留したからです。中央・総武緩行線には6編成のE231系0番台が残留していますが、この車両たちは、4M6Tだったモーター比を6M4Tに変更して残留したため、編成組み換えが行われています。2両のモーター車は別の編成から持ってきているため、残留した6編成分、他の編成のモーター車が奪われていることになります。モハを提供した車両たちは、もともと4M6Tの編成のため、1ユニット奪われると、転属に使えるモーター車が1ユニットしかないことになってしまいます。この動きにより、先頭車の廃車を出さずに転属をするとなれば、最大でも5両編成の編成しか作ることが出来ません。しかし、5両編成が活躍している路線で、車両導入が必要な路線はありませんでしたので、転属先として4両編成の路線が選ばれるのは、ある種当たり前の動きになると思います。中央・総武緩行線残留数と同じ6両編成分のE231系が八高・川越線に転属することにより、E231系のクハ・モハの廃車は0にすることが出来ています。この時点で、209系に車種統一されることは得策ではなかったと考えられます。
ここからは完全に推測の域となりますが、車種統一という観点から考えると、残る5編成もE231系を転属させればよかったのではないかと思われるかもしれませんが、そうならなかったのはやはりE231系の廃車を最小限に抑えたいという思惑が見えます。残る5編成を八高・川越線に転属すれば、1ユニット×5編成分のモハをつぶさなければなりません。209系500番台というE231系より古い車両が居るにも関わらず、そういった動きにするのはもったいないと判断したのでしょう。その結果、209系のモハを5ユニット廃車にし、転属させています。更に転属した209系も製造順から5編成が選ばれているので、極力新しい車両の廃車は抑えたい、そういった思惑があったからこそ、形式混交の状況になっているのではないでしょうか。そして、形式混交となったとしても、車齢は近いので、将来的な置き換えの際に、同時に置き換えできるという点も、混交となっても良いと判断した理由かもしれませんね。(ちなみに209系より古いE231系B901編成が八高行きにならなかったのは、連結器の問題であると思われます。)
こうやって見てみると、E231系に関してはサハのみの廃車に抑えていることから、非常に効率的な転属が行われていると思います。総武線残留組の余りに関しても、短編成の路線に転属させることで廃車を抑えているのは、非常に計算された転属ということになるでしょうね。また、余りの転属先として、相模線や仙石線などの他の4両編成が活躍している路線ではなく、八高線が選ばれたのも、武蔵野線の転属との兼ね合いで、11編成という編成数が一番良かったからなのでしょう。この路線を選んだことで、209系・E231系ともにサハの廃車は0です。この山手線E235系転属劇は、無駄な廃車を極力抑えたSDGsな転属と言えるかもしれませんね(笑)
それでは今回はここまでにしたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!