こんにちは!
今回は、最新の動向というより、少し前の車両の動きに関する記事となります。
山手線E235系導入により、首都圏の路線に大きな動きが起こっていたのは、ご存じかと思います。それではその動きの中で、国内の車両はトータルどのぐらいの数の車両が解体されたのか、そのことについての記事です。最初にお断りしておきますが、あくまでも国内の解体総数で、インドネシアの動向は省きます。
それではさっそく、形式ごとに解体された両数を羅列していきたいと思います。
E231系
0番台 102両(オールサハ)
900番台 2両(オールサハ)
4600番台 4両(オールサハ)
計108両
209系
500番台 46両(モハ10両残りサハ)
3000番台 14両(モハ6両残りクハ)
計60両
205系
3000番台 14両(クハ8両モハ6両)
計14両
115系
3両(N15編成)
計3両
富士急行5000系
1両
総計186両
このようになっています。ちなみに、マト118編成のサハ2両を含んだ数値となっています。
E235系が全部で502両製造されたことを考えると、それにくらべて解体総数はかなり少ないことが分かると思います。
それでは、置き換えられたのにも関わらず、解体を逃れた車両たちのそれぞれの理由をみていきたいと思います。(e231系と209系500番台は転属を前提とした置き換えでしたので、省略します。)
武蔵野線用の205系は置き換え開始直前の時点で全部で336両所属していましたが、1両も解体を出していません。その理由は全車両インドネシアに譲渡されたからです。これまでも205系の譲渡は行われていましたが、さすがに全編成譲渡というのはこの時が初めてです。本来ならば一番解体されたであろうこの形式があまり解体されていないのにはこのような理由があります。
続いて205系3000番台です。
八高線用の205系は合計で20両所属していましたが、14両の解体にとどまっています。その理由は、ハエ81、85編成からそれぞれ3両が富士急行に譲渡されたからです。この2編成はモハ2両、クハ1両が譲渡されており、解体はそれぞれクハ1両に留まっています。そのため、解体は14両のみとなっているわけです。
209系3000番台&3100番台
八高線用209系は3000番台が16両、3100番台が8両所属していました。そのうち3100番台は、今でも川越車両センターに所属しており、車籍を維持しています。そして、3000番台に関しては、ハエ62編成のモハ2両が、訓練センターの訓練機械に改造されました。その影響で、トータルの所属数よりも2両少ない数が解体されています。
ちなみにハエ62編成の訓練機械改造により、長野の訓練車であった115系N15編成が廃車・解体されています。しかし、直接元ハエ62が長野に配属されたわけではなく、東大宮、新秋津を含めた玉突き転属により、115系は廃車となりました。なぜ、115系がE235系導入で解体されているの?と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、ハエ62編成の改造が関係しています。
富士急行5000系&1000系
205系3000番台の富士急転属により、富士急行からは5000系1編成と1000系1編成が引退しました。そのうち5000系1両は解体されたものの、残り1両は解体されず保存されています。また、置き換えられた1000系1202Fに関しては、いまだ解体されず、河口湖に留置されており、今後の動向はわかりません。
このように、E235系の導入数に対して圧倒的に解体数を抑えた、非常に珍しい置き換えであったと感じます。ここまで解体を抑えることができた首都圏の車両の置き換えというのは、前例が少ないと思います。一方で、E231系4600番台のように、車齢が非常に短い車両の解体も出てしまった、その点は特徴的な置き換えであったと思います。
E235系によって置き換えられたE231系、209系、205系それぞれが、それぞれの場所で、今後も長く活躍できればいいなと思っています。
最後までご覧いただきありがとうございました。