こんにちは!
今回のダイヤ改正で宇都宮・相模地区の205系、八高・川越線の209系3100番台など様々な車両が引退しておりますが、そんな引退車両たちは多くの車両が廃車・解体となります。一部車両が他社に譲渡されたり、保存されるなどといったケースもありますが、かなりレアケースで、今年引退した車両についても多くが解体されるはずです。しかし、JR東日本の余剰車両が多すぎて解体が追い付かない状況がここ1年ほど続いております。今回はそんなJRの解体事情について記事にしていきましょう。(今回は在来線車両のお話をしていきますので、新幹線はまた別です)
解体を実施している工場
それでは、まずはJR東日本がどこで車両の解体を行っているのかについてです。基本的に、常時解体が行われている車両センターは3つです。
1.長野総合車両センター
2.郡山総合車両センター
3.秋田総合車両センター
この3つの総合車両センターで解体を行っています。この車両センターの中でも特に大規模な解体を行っているのが長野総合車両センターで、首都圏で活躍していた車両の大半はこの車両センターに送られ、解体されることとなります。
現状で解体しなければならない車両たち
ここからは現段階でJR東日本に解体しなければならない車両がどれほど残っているのかについてお話していきたいと思います。単純に余剰車両がすべて解体され、1本も譲渡や保存がでないと仮定して話を進めていくと、現段階で解体しなければならない車両は以下の通りです。
205系500番台(相模線) 4両編成×13本
205系600番台(宇都宮・日光線) 4両編成×12本
209系3100番台(八高・川越線) 4両編成×2本
185系 4両編成×2本
5両編成×2本
6両編成×2本
7両編成×2本
10両編成×3本
115系(新潟) 3両編成×8本
キハ40(秋田) 20両程度
その他、今年度以前の未解体分車両(主に秋田総合車両センター)
このようになっています。しかし、実際には4月からE235系の横須賀線への配備が再開されることから、4月以降、上記に加えてE217系の余剰車両も廃車されることになります。また機関車・事業用車の廃車も想定されます。
このように大量に車両を解体しなければならないわけですが、これらの解体にはかなり時間がかかります。今年度の例で行くと、昨年も解体車両が大量にあったがために、昨年夏ごろから余剰となっているE217系の解体が現在まで行われているほか、昨年のダイヤ改正で引退した185系の解体も間に合っておらず、上記の通り今も多くの車両が運用に入らずに長野や東大宮に留置されています。昨年の余剰車両の積み残しjもあるため、今年引退した205系や今後引退するE217系などの廃車・解体にもかなりの時間を有するものと思われます。
そこで、近年行われているのが、通常解体業務を行わない車両センターで解体を行うという試みです。近年で上記の3つの総合車両センターに加え、下記の車両センターでも解体が行われています。
東京総合車両センター(近年ではE231系の余剰中間車、E217系の解体実績あり)
青森改造センター(近年ではキハ40・651系・215系などの解体実績あり)
新潟車両センター(近年では115系の解体実績あり)
重機が常備されているわけでもないため、通常はなかなか解体が行われない場所ではありますが、解体する車両が手一杯だと、解体作業が行われることもあります。今後はこれらの解体所も利用しながら、余剰車両たちの解体を進めていく可能性が高そうです。
また、稀に大宮総合車両センターで解体が行われることもあります。工場で保有していた保存車両や185系c5編成などが近年では解体されていますが、いずれも本線走行がしにくい車両であったり、C5編成の場合はカットモデル化したいなどの特殊な事情の場合のみ解体作業が行われているため、今後大宮でも解体が行われるのかについては不明です。
このようなところでしょうか。今年以降も昨年に引き続き解体作業が追い付かない状況がしばらく続きそうですが、臨時の解体所なども利用しながら少しずつ解体を進めていくことになりそうです。今後の車両の動きに注目です。
最後までご覧いただきありがとうございました。