こんにちは!
巷ではGV-E197系やE493系が話題ですがうちは平常運転でやっていきます。
さて、今回は前回の小山205系のように本当は存在していなかったかもしれない面白編成の特集記事です。205系記事に比べれば知名度は高い内容となっていますが、どうぞお付き合いください。
今回は八高・川越線を走る209系3100番台についてです!
209系3100番台とは…
209系3100番台とは、当時八高線で活躍していた103系を置き換えて2005年から活躍している車両です。合計2編成が現在まで活躍中です。
そんな3100番台、画像を見てみても通常の209系とは少し顔が異なることが分かるでしょうか?参考に2019年まで共に活躍していた209系3000番台との前面の比較画像をご覧ください。
どうでしょうか?
3100番台の方は、黒色の部分と白色の境目が異なっているのが分かるでしょう。ライトの形も違いますし、前面は曲面ガラスになっていますね。同じ209系なのになぜこのような違いが生まれるのでしょうか?
それは…3100番台はもともとりんかい線で活躍していた70-000系だからです。
JRが私鉄の車両を購入するというのは極めて異例なことです。しかし種車となった70‐000系が209系をベースとして作られおり、すでに八高線で活躍していた3000番台と同じような設計であったことなどが関係して移籍するという運びになりました。
しかしこの移籍は当初から計画されていたわけではなく突然の出来事だったのです。ではなぜ3100番台は八高線に移籍することとなったのか…詳しく解説していきます。
さて、2000年代前半、八高線には103系7編成と209系4編成が活躍していました。しかし、老朽化により103系を置き換えることになりました。そこで計画されたのは205系3000番台を7編成導入するという案です。
205系3000番代
順当に103系をそのままそっくり205系に置き換えてしまうということですね。当初はこの転属計画でうまくいくはずでした。しかし…
2004年、埼京線とりんかい線の相互乗り入れが開始されることとなりました。この直通に合わせ、埼京線は車両を増備しなくてはならなくなったのです。このことにより205系の転属は計画を変更しなければならなくなり、結果的に3000番台の導入本数が削られることとなりました。
埼京線の車両不足は解消されたものの、このような変更が起こると、八高・川越線の車両が足りません!どうしましょうか?
そこでふとりんかい線に目を向けてみます…当時りんかい線は埼京線直通にあたり全編成10両化が進んでいました。この編成組み換えでクハが4両、モハが1ユニット余ってしまったのですね。ここでJRは気が付きます。
車両が余っているじゃん!
こうなると話は早い!りんかい線の車両はまだ車齢が浅いうえに、70‐000系と209系は共通設計です。70‐000系はJRにとっては不足分を補う上で好都合だったのです。
しかし、2編成組織するにはモハユニットが1組足りません。どうしましょうか?これに関しては、足りないモハユニットは新造することで解決させました。このモハユニットが209系最後の新造車両となっていて、なんと一部のE231系より車齢が若いです(笑)
りんかい線の余剰車両と新造対応により車両の確保に成功したJRは、、りんかい線のクハ2両と新造モハユニットを組み合わせてハエ71編成を、全てりんかい線の車両を組み合せてハエ72編成を組織し、2編成を導入することができるようになり、103系を置き換えることに成功したのです。
このように埼京線の転属計画に変更が生じなければ209系3100番台は存在していなかったはず…いろいろな偶然が重なってできた面白い形式なのです。
どうでしたでしょうか?
209系3100番台の面白さが伝わったでしょうか?
ちなみにハエ71編成は元りんかい線車と新造車とでは内装が全然違ったり、ハエ72編成でもJR東とは異なった内装を楽しむことができて乗っていてとても楽しい車両です。その上、今は貴重となってしまったGTO-VVVFを奏でます。引退する前にぜひ一度乗車したみてはいかがでしょうか?
最後までご覧いただきありがとうございました!