首都圏エリアのJR車両の動向まとめ、今年も書くことにしました。
本年は昨年に続き山手線E235系に伴う動き、また房総方面に大きな動きがありましたのでそのことを含めてまとめていきたいと思います。
通勤・近郊型車両の動き
1.山手線E235系に伴う動き
(1)山手線E235系全編成営業運転開始
昨年導入が完了したE235系は1月に全編成営業運転を開始しました。
(2)山手線E231系500番台 全編成営業運転終了
E235系導入に伴い引退が進められてきたE231系500番台は1月20日に全編成営業運転を終了しました。
今年営業運転を終了した編成は以下の通りです。(日付は入場日)
トウ505編成 1月7日
トウ506編成 1月24日【最終編成】
(3)山手線E231系4600番台 全車両形式変更or廃車
E231系500番台11両のうち中央総武緩行線に転用されない10号車4600番台は全車両E235系4600番台への形式変更が完了し、形式変更から外れた編成は全車両廃車・解体が完了しました。
廃車となった車両は以下の通りです。
元トウ502編成10号車 サハE231-4602
元トウ504編成10号車 サハE231-4604
元トウ505編成10号車 サハE231-4605
元トウ506編成10号車 サハE231-4606
全車両9月10日付で廃車
(4)中央総武緩行線E231系500番台 転用完了
山手線で不要となったE231系500番台の総武緩行線への機器更新・転用が進んでいましたが、3月をもって転用が完了しました。今年転用した編成は以下の通りです。(日付は出場日)
A502編成 1月14日
A504編成 1月29日
A505編成 2月14日
A506編成 3月03日
(5)E231系0番台中央総武緩行線残留編成 6M4T化改造完了
中央総武緩行線E231系0番台うち残留する編成の6M4T化改造及び機器更新が完了しました。今年改造が完了した編成は以下の通りです。(日付は秋田出場後三鷹到着日付)
B10編成(元B7編成モハユニット組み込み)1月28日
B12編成(元B8編成モハユニット組み込み)3月18日
(6)E231系0・900番台4M6T6ドア組み込み編成 全編成営業運転終了
E231系6M4T編成の導入に伴い運用離脱が進んでいた0番台4M6T編成は3月13日に運用離脱が完了しました。これに伴いJR東日本の路線上から6扉車の営業運転が終了しました。(残る6扉車はジャカルタで活躍中の205系のみです。)今年離脱した編成は以下の通りです。(日付は入場日付)
B32編成 1月8日
B34編成 2月15日
B39編成 2月5日
B80編成 3月25日
B82編成 4月15日
B901編成 3月3日
(7)余剰車両輸送用編成B31編成4両 転用
余剰サハ車両の廃車解体までの配給用車両として4両で編成を組み、三鷹車両センターに所属していたB31編成が2月18日に武蔵野線転用のために青森改造センターに入場しました。
(8)E231系0・900番台 武蔵野線転用完了
総武緩行線を離脱したE231系の0番台は武蔵野線への転用が進んでいましたが、900番台も含めて武蔵野線への転用が完了しました。今年武蔵野線へ転用した編成は以下の通りです。(日付は出場日付、青森・秋田入場編成は秋田出場日付)
MU1編成 7月10日(元B901編成)
MU10編成 2月12日(元B32編成)
MU13編成 3月12日(元B33編成)
MU14編成 1月16日(元B40編成)
MU15編成 2月14日(元B42編成)
MU17編成 6月30日(元B39編成)
MU19編成 9月10日(元B31編成)
MU20編成 3月26日(元B34編成)
MU41編成 5月27日(元B80編成)
MU42編成 3月 5日(元B81編成)
MU43編成 8月24日(元B82編成)
※マト118編成は別枠なのでここでの記載は控えます。
(9)E231系余剰サハ車両 全車両廃車完了
総武緩行線を離脱したE231系の0番台のうち武蔵野線への転用を外れた余剰サハ車両の廃車がB82・B901編成の廃車をもって完了しました。今年廃車になった車両は(6)で取り上げた編成に組み込まれている6扉車を含むサハ車両です。(B901編成は5・6号車、それ以外の編成は2・5号車)
(10)武蔵野線205系 全編成運用離脱
E231系・209系500番台の導入に伴い離脱が進んでいた205系の運用離脱が完了しました。(E231系の最終増備編成のみ常磐線からの転用による動きですが41編成の離脱は山手線E235系に伴う動きなのでこちらに記載します。)今年離脱した編成は以下の通りです。(日付は配給日付)
M2編成 2月26日
M4編成 9月19日
M5編成 1月29日
M6編成 8月26日
M8編成 6月3日
M11編成 4月8日
M17編成 10月14日
M20編成 10月21日
M21編成 2月12日
M22編成 7月8日
M23編成 7月29日
M31編成 3月25日
M33編成 1月15日
また全編成離脱に伴いジャカルタへの42編成全編成の譲渡が完了しました。
(11)八高線用209系3000番台 全車両廃車
E231系3000番台・209系3500番台の導入により、昨年までに全編成が引退していた209系3000番台はハエ61編成は宇都宮に、ハエ63・64編成は桐生に疎開されていましたが、3編成とも廃車となりました。廃車配給日は以下の通りです。
ハエ61編成 2月7日(郡山)
ハエ63編成 3月5日(長野)
ハエ64編成 4月2日(長野)
以上が山手線E235系導入に伴う動きになります。また今年をもって2015年から続いていた山手線E235系に関する一連の動きは終了となりました。
2.常磐快速線の動き
松戸車両センター所属のE231系に関する動きです。
(1)マト118編成 運用離脱
2015年に上野東京ライン開業に伴う運用増加に対応するため中央総武緩行線から転属したマト118編成が8月17日の長野総合車両センター入場により運用離脱しました。
また、10月7日に長野総合車両センターを出場し武蔵野線MU22編成となりました。
また余剰となった2、6号車は8月18日に廃車、すでに解体が完了しています。
(2)E231系 機器更新終了
E231系の機器更新が終了しました。
今年機器更新が完了した編成は以下の通りです。(日付は出場日、戸袋装置更新に関しては運用復帰日)
基本編成
マト118編成 (戸袋装置更新[2,6号車を除く]8月14日)
マト119編成 1月23日(戸袋装置更新9月26日)付属編成
マト139編成 2月21日
※マト118編成は昨年床下機器更新を終え、今年戸袋装置更新を行いその後一時常磐線で運用復帰した後、武蔵野線へ転用されています。
3.E235系1000番台 導入開始
(1)E235系1000番台 導入開始
今年度より横須賀・総武快速線向けにE235系1000番台の導入が開始されました。1000番台はE235系で始めてグリーン車を組み込んでいる番台となります。製造はグリーン車のみJ-TREC横浜、それ以外はJ-TREC新津となっています。また、グリーン車は編成組成前に新津まで甲種輸送され、新津で編成を組成したうえで所属先の鎌倉車両センターへ回送されています。今年の導入編成は以下の通りです。(日付は鎌倉到着日)
基本編成
F-01編成 6月8日
F-02編成 7月13日
F-03編成 9月30日
F-04編成 10月22日
F-05編成 11月16日付属編成
J-01編成 6月19日
J-02編成 7月1日
J-03編成 9月17日
J-04編成 10月16日
J-05編成 11月9日
また、F‐06、07編成用グリーン車の厨子から新津への甲種輸送は12月1日~2日に行われています。
(2)E235系1000番台 営業運転開始
12月21日よりE235系1000番台の営業運転が開始されました。編成別の運転開始日は以下の通りです。
J-01+F-01編成 12月21日
J-05+F-05編成 12月22日
J-04+F-04編成 12月23日
J-02+F-02編成 12月25日
J-03+F-03編成 12月27日
(3)E217系 疎開開始
E235系の導入により余剰となったE217系の疎開が始まりました。なお、現段階では広告等が残置しているので運用離脱をしたかどうかは不明です。疎開された編成は以下の通りです。(日付は疎開実施日)
Y-43+Y-124編成 12月22日(田町疎開)
Y-51+Y-125編成 12月23日(幕張疎開)
Y-45+Y-137編成 12月24日(幕張疎開)
Y-48+Y-111編成 12月25日(国府津疎開)
4.E131系 導入開始
今年から幕張車両センターにE131系の導入が進められています。今年は導入にとどまり、営業運転開始や209系の置き換えには至っていません。E131系は外房・内房・成田線等で2021年ダイヤ改正後より営業運転開始予定です。今年導入された編成は以下の通りです。(日付は幕張到着日付)
R01.R02編成 7月21日
R03.R04編成 8月28日
R05.R06編成 10月10日
R07.R08編成 11月26日
5.中央快速線E233系グリーン車組み込み工事に関連する動き
(1)E233系T71編成 新造
グリーン車組み込み工事の車両不足に対応するために既存の209系1000番台に加え、E233系0番台T71編成が新造され、6月11日に落成しました。なお、グリーン車組み込み対応は行われずに出場となっています。
(2)E233系0番台のグリーン車組み込み工事が進む
今年もE233系のグリーン車組み込み対応工事が進んでいます。
今年工事が施工された編成は以下の通りです。(日付は出場日)
T1編成 10月15日 H47編成 6月18日
T38編成 7月15日 H50編成 9月4日
H44編成 3月6日 H52編成 10月16日
H45編成 2月10日 H54編成 11月30日
H46編成 5月1日
また以下の編成が工事のために入場中です。
H2編成(大宮)
H56編成(東京総)
H57編成(長野)
昨年施工分と合わせてグリーン車組み込み予定の58編成中14編成の工事が完了してます。
6.八高・川越線ワンマン化工事に関する動き
(1)209系3100番台、運用が続く
E231系3000番台・209系3500番台のワンマン化工事に伴い、209系3100番台が工事期間中の予備車両として引き続き残留し営業運転を続けています。
(2)E231系3000番台 ワンマン化工事施工開始
今年よりE231系3000番台のワンマン化工事が始まっています。全編成大宮総合車両センターでの施工となっています。今年施工された編成は以下の通りです。(出場日付)
ハエ41編成 9月3日
ハエ43編成 12月7日
ハエ44編成 10月27日
今年度は八高・川越線用車両のうち6編成の改造が予定されています。
※209系3500番台のうちハエ54編成が現在入場中ですがワンマン化工事に伴う入場と断定できない状況ですのでここでの記載は控えます。
またワンマン化とは異なる動きとして209系3500番台の前照灯が全編成LED式前照灯へと換装されました。
7.E231系国府津車 機器更新開始
E231系1000番台のうち国府津車両センターに配置されている後期編成の機器更新が開始されました。
今年施工された編成はS-13編成(11月19日東京出場)のみですが、来年以降他編成に普及するものと思われます。
8.E531系・E501系に関する動き
(1)E531系0番台が新造される
今年もE531系0番台が新造されています。今年新造された編成は以下の通りです。
K480・K481編成 2月4日
K482・K483編成 3月3日
(2)E531系 機器更新がはじまる
今年よりE531系の機器更新が始まっています。施工された編成はK415編成(6月22日郡山出場)のみとなっていますが、郡山入場中のK412編成では機器更新が確認され、秋田入場中のK401編成も機器更新のための入場と思われます。
(3)E531系 ワンマン化改造が進む
昨年は3000番台で行われていたワンマン改造が今年はE531系0番台の付属編成にも行われています。今年施工した編成は以下の通りです。(出場日付)
0番台
K451編成 9月14日
K453編成 11月11日
K457編成 8月31日
K458編成 7月13日
K462編成 12月16日
また今年落成したK480~K483編成は新造時からワンマン対応済です。
(4)E501系 行先表示器のLED化が進む
昨年より行われているE501系の行先表示器のLED化改造が今年も行われました。今年LED化されたのは基本編成K702編成(2月18日にLED化後運用復帰)にとどまりました。
特急型車両の動き
1.東海道線特急の動き
(1)251系 形式消滅
スーパービュー踊り子号で使われていた251系はスーパービュー踊り子号の廃止に伴い全編成運用離脱・廃車となり形式消滅しました。また保存等の動きも出ておらず全車車両解体となっています。(日付は廃車回送施工日)
RE-01編成 7月1日~2日
RE-02編成 5月20日
RE-03編成 4月22日
RE-04編成 9月2日~3日
(2)E261系 運行開始
昨年導入されたE261系が3月14日のダイヤ改正よりサフィール踊り子号として営業運転を開始しました。
(3)E257系2000番台 増備&営業運転開始
e257系2000番台は3月14日のダイヤ改正より特急踊り子号として営業運転を開始しました。
また、今年もE257系2000番台の増備が引き続き行われています。今年改造されたのは以下の編成です。(出場日)
NA‐01編成(元モトM-101編成)7月29日
NA-05編成(元モトM‐106編成)5月13日
NA‐07編成(元モトM-109編成)2月6日
NA-11編成(元モトM‐114編成)7月16日
NA-12編成(元モトM-115編成)10月27日
NA-13編成(元モトM-116編成)3月2日
そのほかに昨年リニューアルが施工された編成のうち改造途中で出場した編成の追加改造が現在行われています。
NA-03編成 6月25日秋田出場
NA-06編成 9月23日秋田出場
NA-09編成 10月29日長野入場(未出場)
NA-09編成の追加改造が終了すると2000番台が全編成出そろったことになり、来年のダイヤ改正より定期踊り子号は全列車E257系での運転となります。
(4)E257系2500番台 誕生
今年は踊り子号の付属編成としてE257系500番台を改造したE257系2500番台が誕生しました。今年誕生した編成は以下の通りです。(出場日)
NC-31編成(元NB-06編成)10月2日
NC-32編成(元NB-07編成)7月9日
また以下の500番台の編成が2500番台化改造のために転用入場中です。
マリNB‐13編成(9月3~4日秋田入場)
マリNB-14編成(11月25~26日秋田入場)
E257系2500番台は来年のダイヤ改正よりデビュー予定です。
(5)185系OM03編成 長野へ
185系のうち波動用編成のOM03編成が長野総合車両センターに回送されました。疎開か廃車かなど詳しいことは分かっていません。
(6)E257系0番台付属編成 廃車・解体
E257系のうち踊り子への転用対象外だったE257系0番台付属編成が全編成廃車となりました。廃車となったのは以下の編成です。
モトM-201編成
モトM-202編成
モトM‐203編成
モトM-204編成
モトM‐205編成
全編成6月15日廃車
(7)伊豆クレイル用651系1000番台IR01編成 廃車
伊豆クレイル号廃止に伴い、専用編成であった651系1000番台IR01編成が廃車となりました。廃車回送実施日は10月8日~9日ですでに解体済みです。
※伊豆クレイルは快速扱いですが、特急用車両が使用されていたためこちらに記載しています。
またこの編成の廃車により651系付属編成は全編成廃車となりました。
651系0番台の動き
(1)651系0番台付属編成 廃車
勝田車両センターに所属していた651系0番台がダイヤ改正をもって定期運用を離脱したことにより、廃車となりました。今年廃車になったのは以下の編成です。(日付は廃車回送実施日)
K201編成 4月2日
K205編成 6月5日
この二編成の廃車により651系0番台は番台消滅となりました。
3.事業用車両の動き
1.キヤE195系に関する動き
(1)キヤE195系量産車 導入開始
2018年に量産先行車が導入されていたE195系の量産車の製造がはじまりました。今年導入された編成のうち尾久所属の編成は以下の通りです。(新造製日)(小牛田所属車両は首都圏ではないので記載しません)
ST-9、ST-10、ST-11、ST-12、ST-13 9月10日
ST-14、ST-15、ST-16、ST-17 10月22日
ST-18、ST-19、ST-20、ST-21 11月26日
(2)キヤE195系ST-1 尾久転属
小牛田運輸区所属だったキヤE195系ST-1が5月15日に尾久車両センターに転属となりました。
2.クモヤ145‐107 廃車
高崎車両センターに在籍していたクモヤ145‐107が廃車となりました。2月20日に廃車回送が行われ、解体済みです。
3.ホキ 廃車が進む
今年も昨年に引き続きホキの廃車が進みました。
宇都宮貨物ターミナル常駐編成、西金常駐ホキなどが廃車となっています。
4.E955系スマート電池くん、クモヤ143-11解体
昨年廃車となっていたE955系スマート電池くん、クモヤ143-11が解体されました。
以上となります。
今年はE235系山手線絡みの動きがストップした年となりました。現在は横須賀線系統にE235系が導入されていますが、E217系はそのまま廃車もしくは譲渡となる可能性が高く、地方を巻き込んだ大規模な玉突き転属は行われないものと思われます。
また細かな動き(モニタリング装置等の動き)は他にもたくさんあると思いますが、今回はこの程度にしておこうと思います。
来年はE217系、209系房総・川越車、185系、215系、また事業用車(機関車を含む)あたりに大きな動きがあるのではないかと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!