【新アニポケ】ポケットモンスター 30話「いやいやピカチュウ、やれやれバリヤード」感想

こんにちは！
さて、今回はアニポケ30話の感想になります。
今日の感想、すごい感動回でした。でしたよ…でもね…。というような話でした。今回はその「でもね…」の理由も含めて感想を書いていきます。
まずは今回の脚本の腑に落ちない部分から話していきたいと思います。最初に言っておきますが、今回の話はアニポケ的には新しい要素がたくさん取り入れられていてとても良かったんですよ。ただ、どうしても腑に落ちないというか…今までの話と矛盾しているのではないかと思ってしまいました。その理由としてはあからさますぎるサトシのピカチュウ放置です。正直これは「何をやっているんだ」と脚本に怒りを覚えました。
まあ、多少の放置…これは仕方が無いと思いますよ。リオルだって生まれたばっかりで強くなるために特訓をしなければいけません。そのリオルに重きを置くというのはなんらおかしいことではないのですが、放置しすぎというよりもポケモンのことを考えていなさすぎだったんですよ。具体例を話していきますと、例えばリオルの特訓に打ち込みすぎてピカチュウが寝てしまったシーン。自分がピカチュウに特訓の機会を与えなかったにも関わらずサトシが怒るという展開に…ドン引きですよ。これがたくさんの地方を旅してきて長い間付き添ったパートナー、言葉が喋れなくたって思いが通じ合うポケモンに対するかかわり方ですか？はっきり言いますがあり得ないです。今作のちょっと成長した立場からゴウを見守るというポジションのサトシならばなおさらですよ。これじゃあ、例えばめそめそメッソン回でゴウが無理やりメッソンをバトルに出させて逃げ出してしまったこと、前回でジェラシーについて学んだこと、これらのことを全く生かしていないではありませんか。いつからサトシは他人から自分を学ぶということをしなくなったの？と聞きたくなりました。特にメッソン回では、これから一緒に過ごすうちに分かるようになっていけばいいとサトシは言いました。あの時は感心しましたよ。でも今回の話を見て一番長く付き添っているピカチュウの視点にたって考えられないのではあの回で言ったことはただの逃げにしかならなくないですか？28、29話のことがあったのでなおさら今回の脚本には違和感を覚えましたね。
まあ、いいんですよ。最後にピカチュウの気持ちを考えられないことに気が付いてそれを謝罪する場面がありましたから、成長といえば成長です。今回あったことを通して次回につなげればいいんです。ただ、あまりにもピカチュウ放置が露骨すぎたこと、これには疑問を覚えざるを得ませんでした。
ただ、今回の話、それ以外を除けばすごく良かったし、感動できるシナリオになっていたんですよ。例えば、ピカチュウが悲しくなってママの部屋で寝た時の子守歌をサトシも知っていたというつなげ方。これは震えました。あの時の子守歌の回収の仕方が半端じゃないなと思いましたね。結局はサトシにとってもピカチュウにとってもママは偉大であるということが伝わってきて本当にいい展開だと思いました。
そしてバリヤードの立場もすごく良かったですね。今作では今まで以上にお母さん色が強いバリヤードがピカチュウの行動を止めずに思う存分行動させる様子。本当にいい親らしさで溢れていました(笑)ピカチュウにとって見えれば、サトシに相手にされず、ママには帰られたので頼る相手がいない中、バリヤードという存在の大きさが凄く伝わってきました。バリヤードの前で退行してしまう姿もすごくリアルだったんですよね。サトシの前では絶対にあんな姿は見せませんから。ピカチュウがパートナーのサトシとは別にお母さんのように感じている(言ってしまえば１話のガルーラのような存在である)ということが伝わってきました。ピカチュウとバリヤードの関係…これを見ることができたのは凄く面白かったです。
そして、オニスズメの大群を撃退する姿が１話につながりサトシを思い出すという場面…これはさすが吉田さんだなぁ…という感想しか出ませんよ(笑)最後までシリアス感をださせるという点、そして感動回に仕上げるという点ですごくいい演出だと思いました。
そして、サトシとピカチュウが再開したシーンでの10万ボルト。あれは笑いました。再会はうれしいし、サトシの謝罪を聞いて許したんだけれども最後の抵抗(笑)ピカチュウの「してやったぜ！」的な表情含めて笑ってしまいました。
こんなところでしょうかね。
今回の話は感動回であったのは間違いないですし、細かい演出等すごくよかったんですが、サトシの態度の描き方…これには高評価はつけられないなというのが私の感想です。私が今作のサトシを成長したサトシとして見すぎていたというのも一つの原因かもしれませんが、私はあの書き方は許せないなあ…と思ってしまいましたね。
B以降については今までのアニポケとは一風変わった感動描写が凄く良くて、もうさすが吉田さんと思ってしまうような丁寧な書き方だったと思いますよ。実は11月以降吉田さん脚本のアニメを結構見ました。それらを見ても細かい描写が本当にうまいんですね。それをアニポケにも取り入れていて本当に良い方を向かい入れたんだなあと素直に思いました。ただ、私的にはアニポケの吉田さんは合いません(笑)あくまでも私が合わないだけでとてもいい話を描いていらっしゃることは分かっていますよ！とても素晴らしい方だと思います。
こんなところです。
最後までご覧いただきましてありがとうございました！